40代で英語に再チャレンジをするまで、ありとあらゆる「英語学習」に手を出しては、失敗と挫折を繰り返していました。
お金をかけたわりには成果がなく、いつまでたっても「カタコト英語」から抜け出せない。失敗の原因は、あれこれと手を出しすぎていたからです。
あなたに必要なのは「アウトプット」、それとも「インプット」?
40代で「英語の断捨離」をして初めて気がつきました。何を捨て、何を残すべきか――。
もしかしたら、あなたも「英語の断捨離」したほうがいいのかもしれません。
「断捨離」の目的は、ムダを捨てて本当に必要なものだけを残すことです。「断捨離」をすると、何をすべきかが整理できて、能率がグンと上がります。
まず、「英語をマスターして、何をしたいのか?」を明確にしましょう。
英語のスキルは、大きく「アウトプット」と「インプット」に分けられます。「話す」「書く」はアウトプットで、「聞く」「読む」はインプットです。あなたは、よりどちらのスキルが必要なのでしょうか?
□をチェックしてみてください。
〈アウトプット〉
□ 外国人と英語で交渉ができるようになりたい
□ 英文メールがスラスラと書けるようになりたい
□ 英語の契約書を作成できるようになりたい
□ 英語でプレゼンができるようになりたい
□ 海外旅行先で、英語で会話ができるようになりたい
□ 東京オリンピックで英語のボランティアをやりたい
〈インプット〉
□ ニューヨークタイムズなど英字新聞を読めるようになりたい
□ 米CNNや英BBCなど、海外のニュース番組を観たい
□ 海外セレブのツイッターをフォローしたい
□ 英語の配布資料を理解できるようになりたい
□ ビジネスの専門知識や最新情報を英語でゲットしたい
□ 海外ドラマや映画を字幕なしで理解できるようになりたい
〈アウトプット〉にチェックが多ければ「話す」「書く」に、〈インプット〉にチェックが多ければ「読む」「聞く」に比重を置いて学習しましょう。
よくあるのが、アウトプット(話す・書く)に注目するあまり、インプット(聞く・読む)をないがしろにしてしまうケースです。私の失敗の原因も、「アウトプット偏重」にありました。
どんなに英語が得意な人でも、何の知識もなしにいきなり英語で交渉やプレゼンはできません。あらかじめ資料やデータに目を通したり(読む)、アドバイスを受けたり(聞く)といった準備をして挑むはずです。
また、頭の中にインプットされていない英単語や言い回しが、いきなりスラスラと口から出てくることもありません。海外の話題を知らずに、外国の方と雑談はできないでしょう。インプットがない空っぽの状態では、アウトプットはできないのです。
そもそも、ふだんの生活で、英語を「話す」「書く」必要がある人は、意外と少ないのではないでしょうか?
思い切ってアウトプットを「断捨離」して、まずはインプットから始めるのも一つの方法です。私も、「インプット重視」に切り替えてから、グンと上達しました。
TOEIC(R)L&Rは受けるべきなの?
次に、TOEIC(R)L&Rを受けるべきかどうか、をチェックしてみましょう。
□ 会社の昇進や昇給にTOEICスコアが必要(もしくは考慮される)
□ 海外勤務にTOEICスコアが必要(もしくは考慮される)
□ TOEICで高得点を取ると、ボーナスが支給される
□ 会社の公用語が英語になった
□ いつかは、英語を使う仕事に就いてみたい
□ 仕事で英語を使っていないが、本気で英語に取り組みたい
どれか一つでもチェックした方は、迷わずTOEICに集中してください。
英会話学校やラジオ講座は遠回りです。日常会話は必要ありません。海外ドラマや映画も「断捨離」して下さい。ひたすら、TOEICの参考書や問題集を解いて、TOEICの英語に慣れて下さい。
TOEIC受験には、オンライン英会話はあまりオススメしません。TOEICコースを設けているスクールもありますが、おしなべて高額です。しかも、TOEICのヒアリングは英米英語が中心なので、フィリピン人の発音にあまり慣れないほうがいいでしょう。
TOEICに関係ないものは、すべて「断捨離する」くらいの勢いで挑みましょう。
いつかは仕事で英語を使いたい人や転職を考えている人には、TOEICスコアが武器になります。頑張ってよいスコアを目指しましょう。
TOEICに取り組むことで、短期間で効率的に「聞く」「読む」のインプット力を鍛えることができます。結果としてアウトプット力も向上しますから、一石二鳥のオススメ学習法です。(井津川倫子)
今週のニュースな英語 ~ルペン氏の美人姪っ子が「記録」を更新!~
仏大統領選のニュースをウオッチしていたら、とんでもない美女の写真が目にとまりました。彼女の名はマリオン・ルペン。国民戦線党首のマリー・ルペン氏の姪で、自身も国民戦線に所属する議員です。
美貌もさることながら、注目すべきはマリオンの歴史的な記録です。
1989年生まれのマリオンは、弱冠22才で議会総選挙に勝利。「France's youngest MP in modern political history」(史上最年少の国民議会議員)となりました。
さて、ここで問題です。2012年にマリオンが記録を塗り替えるまで、「最年少議員」の記録を保持していた政治家は誰でしょうか?
シラク氏? ドゴール氏? もしかしてサルコジ氏?
なんと正解は、フランス革命時にロベスピエール氏の右腕として活躍したサン・ジュスト氏でした! 1791年に24才で議員に選ばれた後、200年以上も彼の「最年少」記録は破られなかったのです。
サン・ジュスト氏は、「ベルばら」で絶世の美青年として描かれていましたが、絶世の美女がその記録を塗り替えるとは......。思わず「フランスっぽいな」と、つぶやいてしまいました。