デビットカードの利用が増加している。
日本銀行が2017年5月1日に公表した調査結果によると、2016年度にデビットカードを使った決済件数は前年度比38%増の推計1億756万件。決済金額は8921億円で15%増えた。
国内には2種類のデビットカード
デビットカードは、商品やサービスの購入代金を利用者の預金口座からの即時引き落として資金決済するカード。日本国内では銀行のキャッシュカードをそのままデビットカードとして用いる「J‐Debit」と、クレジットカード会社のネットワークを用いて資金決済する「ブランドデビット」と2種類がある。
J‐Debit は、銀行が主導する日本デビットカード推進協議会の旗振りで2000年3月にサービス提供がはじまったが、利用できる店舗(加盟店)が思うように広がらず、なかなか普及しなかった。一方、最近はVISAやマスター、JCBが推進する「ブランドデビット」が、「現金と同じ感覚で利用できる」と好評。利用店舗もクレジットカード会社の加盟店であれば、利用できるので利便性が高まった。
業種別の利用状況では、生命保険や損害保険、家電などでの利用が件数・決済金額ともに10%前後となっている。