自称「ツイッター界のヘミングウエイ」 世界で一番影響力がある人と「つながる」
ところで、トランプ氏は、「ツイッター界のヘミングウエイ」を名乗っているそうです。ヘミングウエイがどう思うかはさておき、たった140字で世界を動かしていることは事実でしょう。
トランプ氏のツイッターの最大の魅力は、世界で一番影響力がある人物とダイレクトに「つながる」ことです。ツイッターが更新されるたびに、世界中が追いかけ、反応します。既存のメディアを嫌うトランプ氏の、唯一の発信手段だからです。
世の中を動かしている「現場」につながる臨場感は、ちょっと前まではごく一部メディアの特権でしたが、トランプ・ツイッターのおかげで「ふつうの人が世界を動かす男に直接つながれる」時代になりました。しかも、本音だからスゴイ!
アメリカ大統領の本音をリアルタイムに知ることができるのは、IT技術のたまものです。せっかくですからIT時代に生きるメリットを享受しようではありませんか!
トランプ氏のツイッターは、内容よりも動きに注目しましょう。
「誰と会った」「どこに行った」「何に対して発言した」に注目し、その後の世の中の反応をウオッチします。辞書は必要ありません。全文を和訳してくれるサイトもありますし、半日もたてば日本のメディアが丁寧に解説してくれます。
世界の動きにダイレクトに触れて、そこから視野を広げて世界を見る。「世界を知る窓」と割り切って、「トランプ砲」を活用しましょう。
教科書には載っていない、リアルな世界がそこから広がります。
今週のニュースな英語 ~ 仏大統領選でフェイクニュース騒動? ~
先週末、仏大統領選の第1回投票が行われました。史上最も予測困難な選挙と言われ、私もハラハラしながら海外ニュースをチェックしていましたが、中でもBBCサイトの「French election latest updates」が秀逸でした。
フランス国内外の投票所の写真や人々のツイートを数分おきにアップデートするのですが、これが臨場感たっぷり!犬を連れて投票に来た人の特集や、修道院のシスターが集団で投票している様子、勝利を祝うおすすめワインなど、視点がいちいちユニークなのです。
とりわけ、私がドキリとしたのは、待ち時間をめぐるツイッターのやり取りでした。ロンドン市内に設置された投票所が長蛇の列で、「3時間並んだ!」「ロンドンに25年住んでいるけどこんなの初めて」といった投稿が相次ぐなか、「Average waiting time to vote is one to one and a half hours. Let's not spread #fakenews and discourage people from voting!」(待ち時間は平均1~1時間半。うその情報を流して投票の妨害をしないで)と、フランス大使館がツイッターしたのです。
これには、実際に長時間並んだ人たちから「3時間ならんだ私がうそつきってこと?」などの反応が。
あまりのおもしろさに、来月の決選投票でもBBCサイトを見ようと心に決めました。