ゴールデンウィークの人気スポットといえば、東京ディズニーランド&東京ディズニーシー。華やかなパレードからアトラクションの運営まで、「キャスト」というアルバイト・スタッフが支えているのは周知の事実だが、運営するオリエンタルランドの労働組合は、東京ディズニーリゾートで働く非正規雇用の従業員約1万9000人を組合員にすることを明らかにした。
人手不足、仕事に慣れたキャストが辞めないように...
オリエンタルランドの労働組合「オリエンタルランド・フレンドシップ・ソサエティ(OFS)」は、約1万9000人いる非正規従業員を2017年4月1日付で組合員にした。
組合員はそれまでの約2900人から2万2000人になった。対象はアルバイトやショーの出演者、嘱託社員などで、非正規従業員の加入により、組合員数は一気に7倍近くに膨らんだ。全従業員の8割以上を占める。
非正規従業員の加入を認める背景には、テーマパークで働く従業員の賃金や働き方の待遇改善を進め、人手不足に対応。せっかく仕事に慣れたキャスト(スタッフ)が辞めないよう、つなぎとめる狙いもあるとみられる。
このニュースに、ツイッターでは
「待遇改善するといいね」 「TDLの組合は2万人の非正規を組合員にすることによって会社への発言力を高めようとしてる。ウチの場合は逆。誰も何にも言わんようにするのが目的」
などと期待を寄せる声もあったが、その半面、
「ほぅ、ただでさえ安い給料から組合費取られる感じになるのかな」 「組合費ってわりとしっかり(月ン千円レベルで)取られるんでそれに見合ったことしたげてね」 「これで非正規労働者にも労働権=団結権・団体交渉権・争議権など労働基本権が与えられるならいいけれど、組織拡大や組合費集めに利用するのはダメだよ」
などと心配する声も少なくなかった。
なかには、
「20年以上前キャストでした。残業などはめったに発生せず、雰囲気もいい配属先だったから幸いでしたが、他の場所はハードな勤務体制で相当ストレスフルとのことで、いじめも絶えない話をよく耳にしました。夢の国も数時間の舞台ならまだしも、生身の人間が一日中キャストとして働いてるという厳しい現実」
といった経験者ならではのつぶやきも上がっている。
なお、オリエンタルランドにはもう一つ、2014年にキャストの雇い止めを契機に結成された「オリエンタルランド・ユニオン」という労働組合もある。