2017年夏に民間企業の会社員に支給されるボーナス総額が2年連続で増加すると、民間シンクタンクの予測がまとまった。
伸び率は鈍化
2017年4月13日に発表した、みずほ総合研究所の予測によると、1人当たりのボーナス支給額は前年比1.1%増加。ただ、2.3%増えた伸び率は前年よりも鈍化した。それでも、支給対象者は増加することから、支給総額は前年比4.5%と高めの伸びだろう、と見込んでいる。
また、第一生命経済研究所は前年比0.5%増の36万7000円と予測。しかし、今春闘の一時金(ボーナス)の要求額に対して、2015年並みか15年をやや下回る企業が多く、「2016年度は企業の業績が伸び悩んだことが影響したと思われる」としている。
一方、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、1人当たりの平均支給額を前年比0.9%増の36万8272円としたうえで、製造業では円安や内外需要の回復を背景に業績が回復して、今後も堅調に増加すると予測した。
日本総合研究所は、前年比0.4%増とした。背景には、2016年度下期の企業収益の底堅さがあるとみている。製造業では、2016年11月以降の円安の進展とそれによる輸出の持ち直しにより、2016年度下期の収益が上振れ。非製造業でも、情報通信業などの増益を中心に企業収益は高水準を維持する見込みを立てている。