まだまだ「2020東京五輪」特需 買いやすくなった三井不動産株を狙う

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2002年、子会社の住宅販売を完全子会社化

   そもそも、三井不動産に目を付けたのは2000年のこと。1999年3月に国が大手銀行15行への公的資金の資本注入を決定したことでバブル処理は進んだと考えた。ただ、三井不動産(本体)株を買うには、手元資金が不足していた。

   それもあって、2000年12月5日に三井不動産の子会社である、三井不動産住宅販売株を1000株、540円で購入した。このとき、三井不動産株は終値で1162円だった。三井不動産住宅販売株を選んだのは、三井不動産の販売子会社で、販売用不動産の金利負担も軽く景気回復の過程での値動きも軽いと判断したことがある。

   その後、2001月11月21日に1000株を491円で 、02年7月15日に1000株を471円で、その半月後の7月31日にも1000株を439円で買増した。

   バブル処理は進んだが、利子負担の重い三井不動産に対して、負担が軽い三井不動産住宅販売の業績がいち早く上向くと考え、それにより株価は上がると、読んでいた。

   その矢先に飛び込んできたのが完全子会社化である。三井不動産は2002年10月1日を株式交換日として、三井不動産住宅販売を1対0.475の株式交換比率で完全子会社化した。

   正直、おいしいところを持っていかれてしまつた思いがした。当時は、上場子会社の場合、業績が上がるとその利益をより本体に取り込もうとする傾向があることは想定していなかった。完全子会社化はまさに青天の霹靂だった。

   ただ、子会社化によって端数が発生したため、2004年8月19日に100株を11万9000円で追加購入。保有株数は合計で2000株、平均取得価格は1040円になった。

   そんな三井不動産株(旧・三井不動産住宅販売株)だが、2014年1月1日からの株式譲渡益課税10%から20%に引き上がる前の2013年11月11日に3275円で1000株を売り、売却益221万円を得た。株高をもたらした「アベノミクスさまさま」で、ちょうど2020年の東京五輪・パラリンピックの開催が決定した(13年9月8日、日本時間)直後で、その興奮冷めやらぬ時機でもあった。

   東京五輪まであと3年。手持ちの他の株式を売却して、「まだ、おいしい」かもしれない三井不動産株を安いところで少しずつ買い増したい。あと1000株購入できれば、と考えている

2017年4月21日現在 保有 1000株 平均取得単価1040円
年初来高値 2017/01/05 2837円50銭
年初来安値 2017/04/06 2322円00銭
直近 終値 2017/04/21 2448円00銭

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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