値段が動く商品を買う場合には なくなってもいいお金の範囲で(ライフネット生命・出口治明)

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スキルを磨くために使うのもいい

   なくなってもいいお金は、変動商品を買うだけが使い道ではありません。スキルを身につけるために、自分に投資することも選択の一つです。

   先日、北海道に行った折、とある大学の掲示板を見ていたら「カタコトの中国語できる人急募」という薬局チェーンの求人が目に留まりました。時給は3000円。一般の学生のバイトの時給は900円程度だそうですから、3倍以上です。中国語というスキルがあれば稼げるという一つの例です。

   社会人になってからも勉強しようという人が増えています。ライフネット生命の社員にも、40代で大学院に進学した女性が現在2人います。いくつになってもスキルアップを目指して勉強するというのは、世界でみれば常識です。日本も、年齢によって生き方が束縛されない「年齢フリー」の社会になりつつあります。その傾向はいっそう強まるでしょう。

   何か資格を取ると仕事の上で有利になります。税理士や社会保険労務士でも、英語の検定でもいい。英語ができれば、世界で働けます。

   なくなってもいいと取り分けたお金が、使い方によっては人生をさらに豊かにしてくれるかもしれないのです。(出口治明)

出口治明
出口 治明(でぐち・はるあき)
ライフネット生命保険株式会社創業者。1948年三重県生まれ。京都大学卒業後、1972年に日本生命保険相互会社入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを歴任。2008年、ライフネット生命保険株式会社を開業。著書に『生命保険とのつき合い方』(岩波新書)、『働く君に伝えたい「お金」の教養--人生を変える5つの特別講義』など。
2018年1月から、立命館アジア太平洋大学学長、学校法人立命館副総長。
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