マネジメントに大手も中小もない! ニュースの見方で経営が変わる

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   「いま話題の東芝の事件から、われわれ中小企業経営者は何を学ぶべきでしょうか」――。最近スピーカー役をお引き受けした、「マネジメントの勘所」と題する経営者セミナーの講演後の質疑応答で、経営者の方から質問が出されました。

   過去に話題になった企業不祥事などの実例をたくさん交えた講演であったこともあり、こんな質問が出されたわけです。

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「東芝」から得られる経営のヒント

   新聞などのメディアで報道される出来事は、大企業や有名経営者、有名人の話が多く、中小企業の経営には無縁と思われがちなのですが、いろいろなヒントが隠れていることが多くあります。

   この日の演題にはまさにそういう目で、さまざまなニュースを聞いていただくキッカケ作りになればというものだったので、この質問はまさに「待ってました」状態。内心で顔をほころばせながら、回答をさせていただきました。

   「東芝の問題はメディアでは、ガバナンスあるいは上場企業の対投資家責任という観点で語られるケースが多いです。しかし、皆さんにはもう少し平たく、『企業風土を変えることの難しさ』という問題として捉えていただくのがよいと思います。

   一昨年の粉飾決算問題と今回の米原発巨額損失問題の根っこは同じ、『想像力と危機感に乏しい組織風土』です。何か事件が起きた時、その根本原因は自社の組織風土にありはしないか、と疑ってみることは重要です。そして組織風土は社長自らに変える意識がなければ、決して変わりません」

   ある種の職業病なのですが、私は新聞やテレビで企業不祥事をはじめとした、さまざまなニュースを見る中で、「この事件は、先日お目にかかったA社の課題対応策のヒントになるな」とか、「この会見、B社社長見ているといいけど。まさに社長のお悩み解決に通じるコメントだ」などど、思うこともしばしばです。

   講演ではその手の話もいろいろさせていただいたのですが、出席の皆さんの反応は、「ニュースの見方が変わる」「日々世間の出来事を、右から左に流さないことの大切さを感じた」などなど、評判は上々でした。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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