「無理して頑張る」はヘン? 「健康第一」に反発(江上剛)

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「重要なのは長く無事に務めあげること」

   あなたも先輩の考えを無下に否定せず、「どうして先輩はそうお考えなのですか」と尋ねてみたらどうだろうか。

   そうすれば先輩は、目から鱗が落ちるようなサラリーマン哲学を披露してくれるかもしれないし、また「健康第一」という考えをするようになったきっかけの話をしてくれるかもしれない。

   おそらく先輩は、何か趣味があるのだろうね。音楽とか、山とか、小説とかね。そうしたことと「二刀流の人生」を歩んでいるから、それを隠すために「健康第一」なんて言っている可能性はある。

   そうなると、夜の付き合いなどせずに帰宅し、原稿を書いたり、ピアノを弾いたり、登山訓練しているかもしれない。「健康第一」なんていいながら、結構、健康をないがしろにしていたりね(笑)。

   いずれにしてもサラリーマンは長く無事に務めあげることが一番重要だ。これはなかなか難しい。そのためには「健康第一」ということは当然のことだ。あなたも体や精神が壊れるほど頑張ることはないというのが一般的な答え。

   だけど、あえて「しかし」と言わせてもらえれば、サラリーマンと言えど、「ここぞ」という頑張りどころがある。その時は必死で頑張るべきだ。絶対に体は壊れないから。精神と肉体が一致して、あなたに前進するエネルギーをくれるからね。

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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