仕事は誰かに任せなさい 「自分がやらねば」は病気かも(高城幸司)

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   仕事のできる人はチームで、かつ誰かに「任せる」ことが上手です。

   任せることで、自分はさらに高いレベルの仕事に向かわなければならなくなる。それができない人は、自分の成長をとめることになります。

  • ヨイショされて・・・
    ヨイショされて・・・
  • ヨイショされて・・・

「頼りにしています」とヨイショされ......

   ピーターの法則によれば、「人材はその組織内で昇進できる限界点に達する。人は昇進を続けてやがて無能になる」としています。仕事を任せることがビジネスリーダーの条件とすれば、リーダーとして成功しないと自覚して、仕事を任せない範囲でとどめているとも言えるのではないでしょうか?

   ただ、仕事を任せることは簡単ではありません。どうしてか? それは仕事に対する「縄張り意識」に縛られるからではないでしょうか?

   その典型が「自分しかできない」という縄張り意識。おそらく「頼りにしています」などと周囲からヨイショされる機会があってのことなのでしょう。こういう縄張りを意識する人は「手柄」を取られたくないという自我が強いため、他人に仕事を任せません。

   でも、大抵の仕事で代わりは社内にいるもの。もちろん、長く関わったため、属人性が高まった仕事を任せるには手間はかかります。ならば、手間かけて仕事を任せればいいのですが、任せた誰かが成功することが容認できない。

   ところが、これこそが勘違い。本来は仕事を任された人が評価されれば、任せた人も評価されるのが組織の原理原則。自分の縄張りで他人が成功することを自分の喜びに変えなければなりません。

   こうしたタイプに限って、「仕事がバタバタしていて...」と自分のホワイトスペース(空き時間)がない状態が好きな傾向があります。「忙しすぎて参ったな」と口にしながらも、仕事で時間が埋まっていることで、「自分は頼りにされている」「誰かから必要とされている」と実感できるのが好きな人。ある意味「忙しさ大好き病」とも言える人です。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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