マツコの心理テストがズバリ! プライドを捨ててこそ浮かぶ瀬もあり

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捨てるもの捨てたら人生が面白くなった!

   仕事復帰してからは、「周りからどう思われようが、自分のやりたいことをやって、少しでもお金が貰えれば幸せだ」と考えるようになった。お笑いが大好きな芸人さんが、ネタを披露して1000円でも貰えたら嬉しいと感じるのと、ちょっと似ているかもしれない。

   お笑い芸人のギャラ事情はよく分からないが、ライターは、かつて紙の雑誌が優勢だった頃のようにドカドカ儲かるわけではないし、遠方へ出かけてノーギャラで取材するなど、一見、コストパフォーマンスが悪い仕事もある。

   それでも、好きな取材にしぼって仕事を続けていると、毎日が楽しく感じられるようになった。プライベートでは元ホストの「ヒモ」がいることを公表し、美容整形の体験をコラムに書き、コンプレックスを赤裸々に綴っている。

   炎上する前は、自分の恥ずかしい本音を書くなど考えもしなかった。「清楚でシミひとつないキャラクター」と思っていたファンは離れていったかもしれないが、もともと清楚でもなんでもないのでどうでもよい。

   私の仕事への姿勢に「共感できない」「露悪的だ」と怒った友人もいたが、無理に引き止めようとも思わなかった。心理テストではプライドの次に「友だち」を捨てる人間という結果なので、これも当たっている。

   その代わり新しい知人がたくさんできて、今まで挑戦できなかった仕事をもらうことも増えた。毎日が新たな出会いに満ちている。「本音」で仕事に取り組むのが、こんなにワクワクするとは驚きである。

   プライドを犠牲にして「仕事」を一番に考える私の人生は、今、面白い方向へ転がり始めている気がする。(北条かや)

北条かや
北条かや(ほうじょう・かや)
1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。近著『インターネットで死ぬということ』ほか、『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』などがある。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
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