英語は「朝活力」で決まる!(6)

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   忙しいみなさんにとって、「いつ」「どうやって」英語を勉強するかが一番の悩みどころではないでしょうか?

   再チャレンジを決意したら、朝型のライフスタイルに切り替えましょう。出勤前の時間を上手く使えるかどうかで、英語学習の成否が分かれます。今回は、朝の英語学習を「習慣化」するコツをお伝えします。

  • 早起きは三文の徳
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「朝活」のコツは「欲張らない」

   朝は一番確実に時間が取れますし、頭がスッキリして学習効率が上がります。

   とはいえ、やる気にまかせて高いゴールを設定しても、途中で息切れするだけです。負荷が軽いサステナブルな学習ペースを作りましょう。コツは、「欲張らないこと」です

(1)まず、「朝の30分」から始める

   まず、「毎朝30分だけ」早く起きることから始めます。とにかく、「出勤前の30分、英語をやる」ことを習慣にするのです。

   たった30分でも、月曜日から金曜日まで毎日続けると150分(2時間半)になります。学校の授業数コマ分に相当する時間ですから、「ちりも積もれば山となる」です。

   「朝活するぞ!」と張り切って、無理をして4時や5時に目覚ましをかけるのは失敗のもと。「続けること」が目的ですから、30分から始めて慣れてきたら少しずつ時間を増やす「スロー朝活」を心がけましょう。

(2)「毎日同じこと」を一つだけやる

   英語の学習を習慣にするためには、決まった行為を毎日続けることがポイントです。「トランプ米大統領のツイッターを毎朝チェックする」「BBCサイトで一つだけ記事を読む」「TOEICの予想問題を10問解く」「オンライン英会話を1レッスンだけやる」など、毎日やる「ノルマ」を一つだけ決めて、それだけは必ず実行しましょう。

   ここでのポイントも「頑張らないこと」です。「記事1つ」「予想問題10問」「オンライン英会話1レッスン」など、1日にやる分量は少し物足りないくらいに押さえましょう。小さなことの積み重ねでも、1か月続けたら大きな進歩になります。

「辞書」も「予習復習」もいらない?!

(3)ワンランク下のレベルを選ぶ

   目指す目標よりも、ワンランクやさしいレベルから始めましょう。たとえば、TOEIC700点を目指す人は「600点レベル」の問題集から、中級英会話をマスターしたい人は「初級英会話」からスタートします。

   レベルを決める目安は、「辞書を引かなくても意味が分かるかどうか」です。難しい単語ばかりで、朝からいちいち辞書を引いていたら勉強をする気が失せてしまいます。辞書を引かずに70%くらい理解できるレベルがベストです。

(4)予習復習にエネルギーを費やさない

   その日にやったことを、その日のうちにマスターする必要はありません。予習復習にエネルギーを費やすよりも、「やりっ放し」の感覚で先に進むことをオススメします。心配しなくても大丈夫。「重要なこと」は繰り返し出てきます。

   TOEICの予想問題でも、英会話でもニュース英語でも同じです。1回で暗記しようとせずに、「何回も繰り返すうちに覚えればいい」と割り切ることが、英語をキライにならないコツです。

(5)週に2~3回「カフェ勉」をしてみる

   私は週に2~3回、出社前にカフェに立ち寄って英語をやっています。TOEICの問題集を持ち込むことが多いのですが、早朝のカフェは比較的静かで勉強がはかどります。

   同じように、英語や資格試験の参考書を広げているビジネスマンの姿を見ると「私も頑張ろう」とモチベーションが上ります。カフェを上手に利用することも、「朝活」を成功させるポイントの一つです。(井津川倫子)

今週のニュースな英語 ~ 「Trust you!」 羽生選手コーチのひと言に感動 ~

   フィンランドで行われたフィギュアスケート世界選手権大会の男子フリー演技で、羽生結弦選手が自身の持つ世界最高得点を更新して奇跡の逆転優勝を果たしました。私が感動したのは、演技を終えて得点を待つ羽生選手に、カナダ人のオーサーコーチがかけたひと言です。

   「Iam not crying!」(泣いてないよ!)と必死で涙をこらえる羽生選手に、最初は「Almost!」(ほとんど泣きそうじゃないか)とからかっていたオーサーコーチでしたが、得点が発表される直前、緊張する羽生選手に「Trust you!」(自分を信じろ)とキッパリ言ったのです。続いて、「君はハードトレーニングをしてきたじゃないか」とも。

   オーサーコーチの「Trust you!」は、「自分がやってきたことを信じろ」とも読み取れます。あまりの力強い言葉に、発表を見る前に世界最高点を確信しました。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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