空き家の「減額特例」が適用されないと...
「特定空き家」として減額特例が適用されなくなった場合も、更地の計算と同じになる。そのため、「税金が6倍」は間違い。正解は3~4倍程度だ。
現在、日本全国の8軒に1軒は空き家という調査結果があり、2033年には3軒に1軒という予測もある。「空き家の譲渡所得3000万円特別控除」など、国も空き家対策を講じているが、増加に歯止めはかかっていない。
空き家の原因は、いろいろ。少子高齢化で不動産の所有者が高齢になって老人ホームなどに移住して、家だけがそのまま残ってしまったり、家主が亡くなっても相続人がいなかったり、行方不明だったりするケースも少なからずある。新築物件が増えて、中古の家屋に買い手がつきづらく、売れても二束三文にしかならない、また解体費用すらない...... といったことがあるとされる。
とはいえ、特定空き家になって税金がどの程度増えるかはさておき、空き家を放置しておくのは金食い虫を飼っているのに等しい。売るか貸すか自ら利用するか、なるべく早く決断するのが賢明だ。(阿吽堂)