「とりあえず受験」しなければ始まらない!
ここでのポイントは、TOEIC(R)L&Rの受験はスコア(結果)ではなく、「プロセス(過程)をチェックすること」を目的にすることにあります。
「あ~、今回も700点超えられなかった!」とスコアに一喜一憂するよりも、その時点での自分の英語力を測る「定期健診」と割り切って、個々の分析数値に目を向けましょう。スコアが下がっても気にしないこと。弱点を知り、次回までにカバーすればいいだけです。
それにしても、TOEICのスコアの正確さには毎回驚かされます。頑張った時はスコアが上がり、ちょっとでもさぼった時はスコアが下がります。試験結果が戻ってくるたびに、リスニング、文法、リーディングのどの部分をもっと鍛えるべきかが正確に分かるので、効率よく学習を進めるための「ペースメーカー」だと思っています。
正直、結果が悪いと落ち込みますが、「心構え」ひとつで気持ちはぐんと楽になります。じっさい、私がTOEIC受験を続けていられるのは、「スコアは二の次。大事なのはプロセス」と呪文のように自分に言い聞かせているからです(笑)。
もう一つ、TOEICを受験するにあたり大事なポイントがあります。それは、準備が整う前に「とりあえず受験」すること。定期健診が目的ですから、とにかく初回は早めに受けましょう。どんなに結果が悪くても、そこから一歩ずつ進んでいけばいいのです。
「準備万端」を待っていたら、いつまでたっても「健診効果」を期待できませんよ!(井津川倫子)
今週のニュースな英語 ~前代未聞「unprecedented」の時代? ~
最近、ニュースでよく目にする単語が「unprecedented」です。「前例がない」とか、辞書によっては「未曾有の」という意味が紹介されています。
恥ずかしながら私は学校の授業で習った記憶がないのですが、ビジネスの場面でもよく使われる単語です。たとえば、「unprecedented corporate‐profit growth 」(前例のない企業利益の伸び)という使い方です。
とはいえ、「unprecedented」で思い出すのは、やはりトランプ米大統領です。
2016年12月、自身のツイッターで「unprecedented act」(前代未聞のひどい行為だ)と中国を批判したつもりが、スペルを間違えて「unpresidented」という実在しない単語を打ち込んでしまいました。
スペルミスをした単語が、「unpresidential」(大統領にふさわしくない)という単語に似ていたことから、「大統領にふさわしくない行為だ」と皮肉られる始末。あわてて1時間後に正しいスペルでツイートしなおしたのですが、まるで最初からウケを狙ったかのような絶妙なスペルミスでした。
まさに、「事実は小説よりも奇なり」(Truth is stranger than fiction)ですね。