政府や財界の旗振りで、2017年2月24日からはじまった「プレミアムフライデー」。さっそく満喫したビジネスパーソンもいたようで、15時開店の居酒屋で同僚らと乾杯したり、一人旅に出かけたりと楽しんだようだ。
消費押し上げ効果は1年で635億円
朝日新聞(2017年2月25日付)によると、早帰りできる業種の人は大企業でも360万人ほどで、公務員と合わせても就業者数の6.5%程度にすぎない。
消費の押し上げ効果は1年で635億円にとどまり、国内総生産(GDP)の0.01%程度(SMBC日興證券調べ)というから、「消費喚起」という目的達成には程遠いように思える。
また、公開リサーチ情報サイトのインテージが2017年3月3日に発表した調査によると、「プレミアムフライデーに早く帰れた人」はたったの3.7%。奨励している企業は7.7%(1都3県に在住する20~59 歳の有職男女2235人が対象。2月24日~27日に調査)という結果も出ている。
そうなると、はたして本当に「プレミアム」な金曜日を過ごした人はいるのか、とやはり疑りたくなってしまう。
ツイッターをのぞいてみると、
「友人が勤める社員20人の中小企業にプレミアムフライデーが適用されたそうなんだけど、その理由が『うちはなかなか待遇を上げてやれないから、こういう機会がないと社員に報いてやれない』という理由だったそうで、給料が低いのに離職率も低い会社にはこういう気風があるのかと感心した」
「おし、今週のお仕事は終了。プレミアムフライデーを開始する。←帰って酒飲むだけ」
「ひゃっほー プレミアムフライデー!!食べて飲むしかないでしょう。お料理万歳」
などと満喫した人もいるにはいた。
「シャンパンを飲む、リムジンに乗る」
しかし、大多数は、
「プレミアムフライデーのニュース、これからシャンパンを飲む、リムジンに乗るとかばっかりで、一方で派遣社員が年間6万円収入が減るから迷惑と言っていて、なにこの残酷物語」
「さっきからプレミアムフライデーって某社の本社が映ったり名前出たりしてるけど、現場で働く人やその下請けとか絶対帰れるわけないよね。毎日残業だよね。関係あるのヒエラルキーの上層のみでしょ。ウチはホワイトな会社です感を必死に出してる気がしてなんかヤダ。(笑)」
「プレミアムフライデーと残業100時間を同じタイミングで話してる日本ってクレイジーだよね」
「友人に『どう?プレミアムフライデーの弊害受けてる?』と聞いたら『ノーマルフライデーだったけどまだ会社にいるブラッディマンデー』という趣のある返答を頂いた」
と厳しい現実をつぶやく声がほとんど。
さらに、
「プレミアム・フライデーなんてほんとくだらない。好きな時に有給休暇・半休取れるようにしたほうがずっとマシ」
「『プレミアムフライデーより、日曜日の夜遅くまで遊べるレイトマンデー(プレミアムサンデー)のほうがいい!』という話をしました。月曜日の出社時間を13時からにしたらいいのに」
といった改善策を求める声もあった。
次回のプレミアムフライデーは年度末にあたる。ふつうに考えれば、2月よりも、もっと忙しいタイミングになるはず。
「プレミアムフライデー、『最終金曜日』というルールだから、次回は年度末の3月31日。その次は大型連休直前の4月28日だよね。これ早く帰れる人どれくらいいるの?」
はてさて2回目はどうなることやら。