経営者こそ「怒り」リスク負う 知っておきたい「6秒ルール」

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社長は遠慮の必要がないから

   「短気」「怒りっぽい」「感情的」......これらは人の精神面を表現する類似した言葉ですが、経営者、特にオーナー経営者を形容する際に比較的多用されるように思います。一言でくくるならまさしく「怒り」の感情。ある意味、オーナー経営者は自らの立場が強いがゆえに、「怒り」→「ネガティブな精神状態」→「冷静さを欠く突っ走り」というリスクを人一倍背負っていると言えるのではないでしょうか。

   そうは言っても「怒り」のコントロールはそう簡単ではないもの。特に組織内で遠慮の必要が少ないオーナー経営者にはつくづく難しいことであると、あまたの実情を第三者として見てきた私の立場からは思わざるを得ません。

   では経営者はいかにして上手に「怒り」をコントロールするべきなのでしょうか。

   数年前のこと、元気いっぱいのワンマン経営者である50代オーナー社長Yさんが突然入院しました。めまいがひどく病院に行ったところ、血圧が200を超える危機的な状況でとりあえず安静が必要であるとの診断。見舞いに行くと、普段と変わらぬ元気そうな様子ではありながら、医師からかなり脅かされたと見え、この先どうしたらいいものか考えあぐねている苦衷が伝わってきました。

「幹部社員たちが思うように動いてくれないジレンマで、ついつい頭に血が上るのは毎度のことなんだけれども、ここまで血圧が上がっているとは。ちょっとやそっとでは怒りのスイッチが入らない工夫をしないかぎり命は保証しないと、ドクターに言われました。どうしたらいいものか。いっそ出家でもしようかと本気で思っています」
大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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