社長熟考、「死ぬまで」と結論 後継問題にコンサル好アシスト

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   同業のS氏と会食をしました。ビジネス上における最近の課題などを話すうちに、お互いの最大の共通テーマと思しき事業承継の難しさという話題で盛り上がりました。

   S氏は数年前にあったというこんな話をしてくれました。

  • 優先順位を下げないよう考え続ける
    優先順位を下げないよう考え続ける
  • 優先順位を下げないよう考え続ける

重要性高いが緊急性低い問題

「中堅企業R社のオーナートップからコンサルティング依頼を受け、2つのミッションを言い渡されました。ひとつは『業績進展に資すること』、今ひとつは『後継者問題を決着させること』。業績進展はある程度方法論が見えていたので、さほどプレッシャーはなかったものの、後継問題はハッキリ言って難題だと思いました。御子息はすでに20年近く大企業に勤務し、他にはお身内に後継候補がおらず、全くの白紙状態だったのですから」

   S氏がやってみたのは、とにかく社長に後継問題の話題を投げかけ、その考えを尋ね続け最良の方法を見出そうとすることだったといいます。

「気がついたことがありました。後継問題のような重要性は高くても緊急性が低い問題は、重要性・緊急性共に高い業績進展のような課題には常に劣後します。これは仕方ない。ところが意識の中で後継問題が薄らいでしまうと、重要性が低く緊急性だけが高い問題よりも劣後に置くという誤った判断に陥りかねません。だからこの問題について質問し続けることで、社長の意識の中での優先順位を下げないように努めようと思いました」
大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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