地域金融の「変革」待ったなし 難題解決へ知恵絞りお手伝い

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サラリーマン社長には荷が重い?

   これは組織風土変革の素晴らしい成功事例ですが、果たしてサラリーマン社長の大企業に同じことができるのか、というとやや疑わしい感じもしています。任期に限りのある社長が、歴史とともに積み重ねられてきた社内の様々な価値観を乗り越えて「当社社員はこう変わるべきだ」という新しい基軸を打ち出せるかというと、よほど図抜けたリーダーシップがない限り難しいかもしれません。

   ましてや現在地域金融機関に突きつけられている事業性評価融資への「企業文化改革」は、この上なく保守的かつ官僚組織的な銀行の体質を考えれば、さらに困難を極めるように思えます。トップの力だけではその変革が難しいからこそ、私のような組織経験のある部外者にも協力要請の声がかかっているのだとも考えられます。

   この2月から地銀巡りの全国行脚が再スタートします。N社のような具体的事例に思い巡らせ、自らの経験ノウハウの供与にとどまらず、参加者一人ひとりに訴えかけられるような熱のこもった講演を心掛け、彼らの意識改革に微力ながら貢献できたらと改めて思う次第です。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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