攻め落とせば領地が増える
しかし私は好きだった。なぜなら営業は「無から有」を生む仕事だと思っていたから。
客をどうやって攻略するか。まったく縁もゆかりもない客をどのように攻め落とすか。情報を集め、作戦を考え、上司や周囲を巻き込んでいく。そして一気に攻めるか、それともじわじわと攻めるか。どれをとっても、何もない「無」からすべてを勝ち取る「有」にする仕事。まるで戦国武将のような、相手を攻め落とせば領地が増える「切り取り勝手放題」に血が騒いだものだったね。
あなたは営業に向いていないと自分で言っているけど、向いていると自信を持っているから成功するとは限らない。あなたの持ち味を発揮すればいい。速攻型の信長、知恵者の秀吉、熟慮型の家康、彼らを営業マンだと考えると、みんなそれぞれが自分の持ち味を発揮したんじゃないのかな。(江上剛)