出版物の動態調査などを行う出版科学研究所は2017年1月25日、2016年の書籍・雑誌の推定販売額を発表した。売れ行き好調だった書籍は10年連続のマイナスながら0.7%の微減に留まり、7370億円。一方、雑誌はコミックス単行本が伸び悩み、5.9%減の7339億円。19年連続の前年割れとなり、41年ぶりに書籍を下回った。書籍・雑誌の合計は前年比3.4%減の1兆4709億円。12年連続で前年を下回った。
「紙」ファンの嘆きありつつ
このニュースを受けツイッターでは、
「コンビニも雑誌の取り扱いが極端に減って欲しい商品が置いていない」
「紙をパラリパラリとめくる『読書』が好きだなぁ」
など、紙媒体の低落を嘆くつぶやきが聞こえた。一方で、
「雑誌は電子に食われている傾向ありだと思う」
「(電子コミックの)漫画は全巻買いが気軽にできるのが大きいですね」
と、電子媒体の台頭を支持するようなコメントもみられた。
出版科学研究所の調査によると、2016年の電子出版市場は好調で、前年比27.1%増の1909億円と売り上げを大きく伸ばした。電子雑誌が52.8%増の191億円、電子コミックが27.1%増の1460億円、電子書籍が13.2%増の258億円と順調に販売額を拡大。
紙と電子を合わせた出版物全体の市場規模は1兆6618億円で、前年比0.6%減だった。