「ねほりんぱほりん」というNHK（Eテレ）の番組が注目されているのをご存知だろうか。
「顔出しNGの訳ありゲストはブタに、聞き手の山里亮太とYOUはモグラの人形にふんすることで『そんなこと聞いちゃっていいの～？』という話を"ねほりはほり"聞き出す新感覚のトークショー」（同番組サイトから）
これまでに「元薬物中毒者」や「痴漢えん罪経験者」を取り上げるなど、かなり「攻めた」内容で勝負してきた同番組、新年1発目には株式投資などで1億円以上を稼いだ「億り人（おくりびと）」をぶつけてきた（2017年1月4日放送）。
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「億り人」の思考回路とは
小3にしてココスで株デビュー
「ブタ」の姿で登場したのはガロさん（仮名、29歳）。保険会社のSEとして働きながら株で億を稼いだという「億り人＝すご腕投資家」だ。
初めて株主になったのは小学3年生の時。投資をやっていた母親に連れられファミリーレストラン「ココス」に出かけた際、ガロさんは「ココスのハンバーグが好き。この会社はいいんじゃないか」と伝えたのだという。当時はすかいらーくグループの店が流行っていてココスはあまり人気がなかった。
「じゃあ株主になってみるか」と勧められ、ココスの株を買った。
その2、3年後、ココスは「包み焼きハンバーグ」が大ヒット。会社の業績も伸び、1株550円で買ったものが一気に高騰したそうだ。
現在は「会社四季報」を熟読し、投資先を選んでいるガロさん。
「四季報は金の卵を発掘するためのもの。金の卵が見つかった時はうれしくてうれしくてたまらないですね」
最近儲けたのは、スマートフォンの位置情報を利用したゲームを手がける「モバイルファクトリー」株。「ポケモンGO」の登場で位置情報アプリの認知度が上がり、関連銘柄として注目され株価が上がった。
「みんなが気付く前に仕込んでおいて、みんなが気付いたら売る」というガロさんの流儀が明かされると、モグラに扮したYOUさんは「ワクワクします！」。
山里さんが「株ってあぶく銭みたいに見られがちだけど、これだけやってるとアスリートですよね。日々ずっと鍛錬して情報入れまくって、試合に行って勝つか負けるかだもんね」と感嘆すると、ガロさんは「試合ってのが日々のマーケットなんですよね」と大きくうなずいていた。
女性にも「損切り」テクを応用
そんなガロさんも、年収に匹敵する負けを喫したことがあるという。ある銘柄で大勝ちして調子に乗り、消費者金融の株に2000万円投資した。その株がどんどん下がり、結局損切り（値下がりした株を処分し損失を確定すること）をするはめに。
大負けの教訓は「投資をする時には感情を捨てる」だった。
投資した会社に入れ込みすぎると株価が下がっても手放せず、大きな損失になりやすい。大きく投資する際は、他にいい銘柄がないかちゃんと考えてから投資するようになった。感情的になると「失敗します」。
すかさずYOUさんが「恋愛みたい！」と言うと、ガロさんも「ある意味恋愛と同じだと思います」と応じた。
私生活では、特定の彼女がいながらいろんな女性とデートもしている、という話も。山里さんが「モテそうには見えないけど......資産目当ての女が寄って来ているのでは」と気を揉むと、
「株をやっているとか、資産の状況については一切言ったことがない。資産運用で成功しているので、自分に自信がある」
と胸を張った。モテの秘けつは札束にあらずということのようだ。
狙った女性の攻略が無理だと思ったら素早く「損切り」するというのも投資家らしい。お金は減ってもまた増やせるが、時間は元に戻せない。モヤモヤした時間を続けるよりは次の恋愛へ進んだほうがいいという考え方だ。
ガロさんの話を聞き、すっかり株式投資に魅了されたらしいYOUさん。番組最後には、「株ってどうやって買えばいいの！？」と、すっかり前のめりに。
株と無縁な人も「やってみたい」
株で成功している人の赤裸々トークに感じ入ったのは、YOUさんだけではなかったようだ。
ツイッターでは、視聴者から、
「株式投資の基本の考え方を教えてくれるとてもいい金融教育素材だったよ」
「"株と恋愛は一緒。感情を入れ込み過ぎると負ける"に、ガッテン100連打しそうになった」
「『億り人はアスリート』っていうのを聞いて、だから仕事の片手間にやってるような同僚らはあまり儲かってないのだなあと思いました。努力がすごい」
など興奮気味の声が。
株と無縁な人にも興味深い話のオンパレードだったらしく、「やってみたくなった！」という声も散見されるが、
「株は博打だと思うし、絶対向き不向きがあるよめ 物に愛着持っちゃう上優柔不断な自分は絶対やっちゃいかん」（原文ママ）
と、冷静に自分を見つめる投稿もみられた。（MM）