どこでもなんでも「測る」会社 【知っておいてもいい企業7】

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食分野も、ナノの世界も

   計量測定器、というよりも、はかりの老舗企業がイシダ(京都市左京区)。産業用の計量測定器は国内80%、商業用約50%と、他社を寄せ付けないトップメーカー。

   スーパーのPOS装置や包装装置なども同社は手がけています。それもあってか、同社の採用サイトでは「なぜ、イシダは食のインフラと呼ばれるのか」「ポテトチップがあなたに届くまで」などのコンテンツを用意しています。

   同社も2月に、東京、京都、滋賀、大阪で「BtoBソリューション営業体験インターン/プレゼン講座コース」などを展開します。

   ときには見えないものも測定する必要があります。ミツトヨ(川崎市)は精密測定機器のリーディング企業。1ナノメートルまで測定します。

   日吉(滋賀県近江八幡市)は水質検査など環境分析・測定に強みのある企業。なんと、1兆分の1グラムまで計測する技術力を誇ります。

   測定関連機器の企業は、たとえ企業規模が大きくても、まず表には出てきません。そのため、知名度が極端に低い企業ばかりです。

   しかし、高い技術力があるからこそ、日本のモノづくりを支えてこられました。今後も、こうした企業が力を持ち続ければ、日本のモノづくり企業が、ひいては日本全体がそうそう落ち込むこともないのではないでしょうか。

   最後に、「測る」企業の力強さの象徴として共和電業(東京都調布市)をご紹介しましょう。同社は東証1部上場、平均年収は679万円(40.5歳)。ひずみゲージとその応用計測機器でシェア40%を占めています。

   同社の社是は測定機器関連企業のプライドを言い表しているように感じますので、それを紹介して本稿の結びとします。すなわち、

「大会社たらんよりは最良の会社たらん」

(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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