「妻がローンを組んで家を買おうといいます。私はローンを背負うと会社を辞められなくなるようで気が進みません」
ローンを背負うと会社を辞められなくなる? 分かるようで分からない質問だね。
望みを叶えるため仕事に励んだ
いつでも会社を辞めるというほど身軽でありたいなら、どうして結婚なんかしたの? 結婚というのは、相手の女性の人生にあなたが責任を持つってことでしょう? 子供もできるだろうし、そうすると家も欲しくなる。これは人として当然の欲求じゃないかな。
あなたの妻がローンを組んで家を買いたいというのなら、あなたはそれに応えるべきだ。
私は27歳で結婚した。そして社宅に住み、子供ができた。妻は家が欲しいと言った。自分でいろいろな家を実際に見ていた。それが楽しみで、一つの目標にもなったらしい。それで30歳過ぎでマンションを手に入れ、それから買い替えで今の場所に40歳過ぎで建売住宅を購入した。子供が独立し、妻と二人の生活になった50歳過ぎに建て替えた。
こうやって見返すと、家に関しては10年サイクルで動いている。これは皆、妻が望んだことだ。私は、その望みを叶えるために、真面目に仕事に励んだ。
妻の要望に対して消極的なあなたには奇異に、あるいはきれいごとに聞こえるかもしれないが、妻の喜びは、私の喜びでもある。妻が不機嫌だと仕事にも支障が出る。夫婦というのは、そういうものではないだろうか。
確かにローンを組んでいる頃は、働いても働いてもローンが減らず、ローン返済のために生活を切り詰めたものだ。しかし、今となってはそれも懐かしい。夫婦一緒に返済に苦労するのもいいと思う。