5000円割れたら「買い」の好機
自動車産業は環境や情報、自動運転などの次世代技術をめぐる競争が熾烈だ。2016年11月18日付の日本経済新聞は、「トヨタ、EV開発の新組織」の見出しで、トヨタのエコカー戦略について、
「走行中に二酸化炭素(CO2)を出さない『ゼロエミッション車』といわれる次世代環境車ではトヨタは燃料電池車(FCV)の開発を優先。2014年に世界初の量産車『ミライ』を発売した。一方、もう一つのゼロエミッション車のEVは航続距離の短さなどから本格普及は難しいと判断。EVに注力する日産自動車などと一線を画してきた。しかし、米カリフォルニア州では2018年から『排ガスゼロ(ZEV)規制』が強化されるなど、世界的に環境規制は厳しくなる。早期に対応するためには、EVの開発体制を整えることが必要と判断した」
と述べている。FCVを次世代エコカーの主役と位置づけつつ、EVもフォローするという戦略のようだ。
これに対し、週刊東洋経済(新春合併特大号)の記事では、「トヨタはFCV(燃料電池自動車)を究極のエコカーに位置づけ、普及促進のため特許開放もしてきたが、インフラ面などで課題もあり、普及には遠く及ばない」と懐疑的な見方が示されている。
たしかに現状では「そのとおり」だろうが、今後それらの課題を克服することで、普及速度は早まるとみたい。次世代エコカーの主役といわれているFCVを、世界で最初に量産化にこぎつけた意味は大きいはず。「技術力」と市場への「対応力」への評価は揺るぎないとみる。
これまで、トヨタ株には大いに儲けさせてもらった。
初めて購入したのは2002年6月26日。この日当時の年初来安値(2995円)を付けたが、その機に3040円で100株購入。さらに2003年5月16日に2700円で100株をうまく拾えた。これが最安値。ちょうど、米国経済の不透明感と日本の金融危機が重なったタイミングだった。
一方、2014年11月4日に6830円で100株を売却。同月25日には7183円で100株を、2015年2月24日には8190円の高値で100株を売却した。売却益は締めて53万3000円にのぼった。
2017年1月現在、トヨタ株は7000円をやや下回って推移しているが、2016年6月に5000円を割ったことがある。狙いはこのあたり。現在300株(平均取得単価 5558円)に減らしてしまったトヨタ株だが、5000円を割ることがあれば、倍の600株まで買い増したいと思っている。(石井治彦)
2017年1月17日現在 300株保有 平均取得単価 5558円00銭
昨年来高値 2016/01/04/ 7495円00銭
昨年来安値 2016/06/28/ 4917円00銭
直近終値 2017/01/17/ 6719円00銭