高齢化進み取扱金融機関が急増 「リバースモーゲージ」万全か

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   自宅を担保にして老後資金を借りる「リバースモーゲージ」、テレビCMなどで目にした人も多いだろう。生前には返済義務がなく、死後、遺族などが担保不動産を売却し、その代金で一括返済するローン商品だ。

   数年前から取り扱う金融機関が急増し、現在3メガバンクを含め、地銀を中心にして30ほど。高齢化が進む中、新たなビジネスチャンスとして積極的な金融機関が増えている。

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知っておきたい3つのリスク

   総務省の調査によると、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯は、家計が平均年75万円程度の赤字で、貯蓄を取り崩して生活している。貯蓄が足りなくなる不安を抱え、子供がいなかったり独立したりして死後に家は不要という夫婦にとっては、自宅に住み続けながら現金化できるリバースモーゲージはありがたい。

   だが、残念ながら万全とはいえない。リスクもある。

   まず、長生きリスクだ。生活費のために借り入れを続ければ、生前に借入限度額に達することがある。限度額は土地評価額の50%など。長生きしても生活費を賄えるかどうかが問題だ。

   そして、地価下落リスク。不動産市況が悪化して銀行が担保不動産の評価額を下げれば、借入残高を下回る「担保割れ」状態になる。その場合、銀行から差額分の返済を求められる。

   金利上昇リスクも要注意だ。リバースモーゲージは一般的に変動金利。現在3%程度の金利が上がれば、利息負担は重くなる。利息は、元金と合わせて死後に返済する商品と、生きている間毎月返済する商品がある。

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