新海誠ご縁の会社「君の名は」 【知っておいてもいい企業6】

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

1日インターンを予定するZ会

   Z会とのコラボレーション作品「クロスロード」は、瀬戸内海の島に住む女子高校生と、東京都心に住む(おそらくは豊かでない)男子高校生が、それぞれZ会の通信添削で学びながら東京大学受験に挑戦、合格する、という内容です。CMよりも長い120秒(15秒・30秒バージョンもあり)。

   通信添削の担当者が、顔さえ知らない(知るわけがない)高校生2人を、添削というコミュニケーションを通して温かく見守るというエピソードも、いいアクセントになっています。

   増進会出版社が展開する教育事業の「Z会」は、以前から通称として使われていました。2006年に増進会出版社が持株会社となり、子会社に教育事業を移して社名をZ会としました。通信添削が主力ですが、他に予備校、出版などの事業も。

   通信添削、予備校とも、難関大志望者が主力。2015年には東大個別指導教室プレアデスを東京・渋谷に開設し、2017年現在、東京・本郷にも教室をオープンしています。

   2017年2月に実施される同社の1日インターンシップ「あらゆる業界で役立つ!お客様の心を動かすプロモーション企画」(東京、大阪で合計3回実施)では、マーケティングの基礎が学べます。学生同士でプロモーション企画を立案するグループワークでは、企画書に赤字で修正を入れるとか入れないとか。

   野村不動産のイベント限定作品として2013年に製作された「だれかのまなざし」は、6分40秒の長さで「家族との絆」がテーマ。その後、劇場用作品「言の葉の庭」と同時上映され、企業サイトでも配信されていました(現在は終了)。「うる星やつら」のラム役で有名な声優の平野文がナレーションを担当し、作品に厚みを加えています。

   同社は「プラウド」ブランドで展開する高級マンションの開発、分譲が主力。不動産業界では5位です。持株会社の野村不動産ホールディングスは東証1部上場。Yahoo!ファイナンスによると、社員の平均年収は1015万円(45.4歳)。ただ、これは社員数32人のホールディングスのものであり、グループ全体(6546人)の平均はこれより下回るだろうと想像されます。

   今回は、紹介が大企業ばかりになりました。「君の名は。」の大ヒットから、新海誠監督を次に起用する企業はどこになるのか、そして、その作品でどんな世界観が描かれるのか、想像するだけでちょっと楽しみです。(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
姉妹サイト