人の評価は時代とともに変わる ゆえに基準の変化に敏感であれ(高城幸司)

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常に「優秀」であり続けるには

   こうして、会社が変わるならば職場で働く社員も変化に備える覚悟と、対策を考えておくべきです。なかでも変化の一翼として社員が押さえておきたいのが人事評価です。

   時代が変わり、会社の経営方針や世の中のニーズが変化すると社員に対する人事評価の基準も変わります。もはや、成果主義も時代遅れ、その行動を可視化した指標=KPI(Key Performance Indicators)を重視する傾向が高くなっています。日本語では「重要業績評価指標」と訳され、目的を達成するための過程を計測するための中間目標となります。

   会社が求める業績を達成するためには、様々な過程を経ていかなければいけません。その最終目標を達成するために不可欠な過程を洗い出し、過程をどのくらいの状態で通過できれば、最終的な目標が達成できるか、そしてしっかりとクリアできているかどうかを数値で計測するための指標です。

   ところがKPIも、会社の業績との連動は個人ベースまでは難しいとの観点から、導入してやめる会社が出ています。業績達成のために設定したKPIがどんどん増えていって管理が困難になった。あるいは業績との関連を追いかけてみると、関連性が高くないとの結果になってしまった......と当初の思惑のようには機能しないため、活用を断念するようです。

   あるいは、評価項目の追加変更。最近はグローバル化をめざして「語学力」など求められるスキルを評価に加える会社も少なくありません。

   いずれにしても人の評価は時代とともに変わります。だからこそビジネスパーソンは世の中、つまり会社が求める「評価基準」とは何たるかを常にウォッチし、そのメッセージを見逃さないようにしながら仕事をしなくてはなりません。時代が求める評価基準を観察し、自分の中にアドオンしていくこと。それができる人が、変化に強く、時代が変わっても「優秀」であり続けることができるのです。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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