「あけましておめでとうございます。年末年始はいかがお過ごしでしたか」
「厳しい寒さが続きます。風邪など引かれませんよう」
文書でのあいさつも増える年明け。こうした「前置き」や「結び」を添えるのも、相手に対しちょっとした気遣いを示す日本の文化であるとされてきた。
では、ビジネスメールでも同じようにするべきだろうか。用件だけというのも味気ない、とこだわりの美辞を差し挟む人もいるには違いないが、現実には「余計な文句はいらない!」という効率重視の人が多数派を占めるようだ。
長々としたあいさつはNG
ツイッターを見てみると、
「前置きと終わりの言葉が長いビジネスメールは嫌い。用件だけを明確に伝えてほしいです。長いメールに限って、たいした用件ではないのにくどかったり」
「仕事のメールで、毎回前置きがめっちゃ長い人がいて、毎日膨大なメールを処理してる側からすると『ええねん、そんな前置き!ほんで、用件なんやねん!』となって、途中で読むのをやめて、返信遅れて、再びめっちゃ長い前置きつきのメールで催促されるという」
など、「用件以外が長いビジネスメール」への苦情がちらほら。
学生向けサイト「マイナビ 学生の窓口 フレッシャーズ」には、「ビジネスメールに『拝啓・敬具』は必要?不要?」という記事が掲載されている(2016年3月15日)。
ビジネスメールでは、「読む相手に負担をかけない」のがいちばんで、「拝啓・敬具」のような頭語・結語は「忙しいビジネスパーソンにとっては『余計な装飾だ』と感じられてしまう」ので、ないほうがよいと指摘。やはり今どき、用件以外を長々と書くのはマナー違反のようだ。
ただ、用件だけを述べるのはさすがに失礼なので、初めのほうに「お世話になっております」、締めくくりに「今後ともよろしくお願い致します」をクッションのように入れるべし、と指導している。
実際、「お世話になっております」など1、2行程度の簡素な前置きは大多数の人が使っているだろうが、「それすら煩わしい」と感じてしまうほどのアグレッシブな効率主義者もいる模様。
「最近仕事のメールで『お世話になっております。』とか、『○○様』とか前置きを全部無視して、メールのやりとりをすることがある。めちゃくちゃ効率よくてビックリする」
という威勢のいいツイートもみられた。(MM)