その3「スーパーのポイントカード」 【こんなものいらない!?】

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財布の現金は減り、カードは増える

   ところで、最近まで暮らしていた中国南方の南寧市や梧州市のスーパーでは、ポイントカードはどうだったっけ?
   僕はカードを利用しなかったのだが、日本のカードとは違った「会員カード」があったなあ。よく買ってくれるお得意様向けのもので、すべての商品ではないが、「会員価格」と書かれたものは、普通よりかなり値引きされていた。これのほうが合理的であるような気もする。日本のスーパーも参考にしてほしい。そうそう、ハクサイが1個1元(約17円)だったので、「安いなあ」と喜んでレジに差し出したら、「1元は会員価格です。あなたは4元です」と言われ、恥をかいたこともあった。

   それにしても、スーパーのポイントカードに限らず、いつからかこの種のカードが随分と増えてきた。話は少し飛ぶが、20年前、30年前の僕の現役時代、財布にはいつも10万円や20万円の現金を入れていた。何かの折に恥をかきたくない。借金してでも、財布は万札で膨んでいた。

   時代は移り、年金暮らしの最近は、財布には1万円かせいぜい2万円しか入っていない。代わりに、財布はカードで膨らんでいる。(岩城元)

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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