2017年にじっくり考えたい 希少人材になるにはどうすれば

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   2017年になりました。1月1日を過ぎてどう変わるというわけでもないのですが、今、世の中の流れとして「能力の高い人」がより高い報酬をもらい、そうでない人の報酬が減るという2極化が進んでいます。

   この能力が高いというのは、どのようなことなのでしょうか。

高い報酬を得るには

図1
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   例えば「20種類の鳥の鳴き真似ができる」という能力を持っていたとしても、高い報酬の仕事をみつけることは難しいでしょう。Youtuberにでもなるか、魚におけるさかなクンみたいに、鳥に特化したキャラクター付けを施した上に、多くの知識を身につけて芸能人活動をする必要があるでしょう。

   つまり、高い報酬をもらうためには、

「多くの人ができない、希少な能力を持っている」
「その能力が多くの人に求められている」

必要があるのです。

   2017年、スキルアップしたい!   いい会社に就職したい!   という社会人、就活生のみなさんには、この2つの要素を頭に入れておいてもらいたいと思います。

   では、具体的にどんなものがあるか? 例えば「海外で働ける人材」というものを検証してみます。

   日本の会社・業界について解説された本を分析してみると、海外に進出したいという会社は非常に多くあるということが分かります。『世界一わかりやすい 業界と職種がわかる&選ぶ本'17』という本に紹介されている63の業種の中で「海外進出をしている/力を入れている」という記載があった業種は47業種(75%)。そのうち、アジア・新興国に進出をしている/力を入れている」という記載があった業種は28業種(44%%)もありました(図1)。

海外志向が弱まる日本の若手

図2
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   これに対し、日本の新入社員の海外志向を見てみると「海外勤務をしたくない」と回答した率が64%もありました(図2)。

   しかも、2001年には29%に過ぎなかったものが15年で35%も上昇しており過去最高。日本の新入社員は年々海外で働くことを拒否するようになってきているわけです。

   さらに、海外で働く志向がある人の中でも「国によっては働きたい」という人が27%で、どんな国でも働きたいという人は9%しかいません。

   「国によっては」というのは、おそらく欧米などの先進国を指しているのでしょうが、正直欧米ではあまり日本人は求められていません。日本人よりも英語が堪能で高い教育を受けている人材がたくさんいる欧米に、日本人をわざわざ送り込む意味が少ないからです。

   これから市場の拡大が見込め、高い教育を受けた人が少ない新興国こそチャンスであり、企業もそこで新たにビジネスを展開したいのですが、そこに参加してくれる人材がたったの9%しかいないのです。

   この結果を見て「みんなが海外に行きたくないと言っているから、自分も行きたくない」と考えてしまう人は、おそらく希少人材になることはできません。みんなはやらないけど、企業には求められているという結果を見て「チャンス」だと考えるべきなのです。

   実際の企業人事の声を聞いてみると非常によくわかります。グローバル企業では、若手社員を中心に海外研修のニーズが増えていますし、我々の海外インターンシップを経験した人材の就活は非常にうまくいっています。

   希少人材になる方法は、海外人材になることが唯一の解ではありません。方法はたくさんあります。キャリアアップや就職活動の成功を目標としている人は、この1年間、海外で活躍できる希少人材の例をもとに、

「多くの人ができない、希少な能力を持っている」
「その能力が多くの人に求められている」

   そういう人材になるためにはどうすればいいか、ぜひ考えてみてください!(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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