50歳になってもセクシー写真
そういうありさまは、呪いと無縁な東南アジアの人たちから見ると奇妙で滑稽に映ります。
東南アジアの女性は、40歳になろうと50歳になろうと平気でFacebookに自分のセクシー写真をアップしますし、給料はもらった瞬間に全額引き出します。仕事だって嫌になったら即座に辞めます(午前中イヤになったら、ランチから帰ってきません)。ほとんどの日本人より金銭的には貧しいはずですが、明らかに楽しそうに生きています。それは「呪い」が少ないからでしょう。
「呪い」の難しいところは、必ずしも完全に的外れではないことです。
確かに、歳をとったら異性から言い寄られる確率は減りますし、お金がなければ困ることはたくさんでてきます。仕事を辞めて、今よりも給料などの待遇が悪くなることもあります。
ただ「過剰な思い込み」=「呪い」と言ったように、日本人は恐がり方が過剰なのです。
50歳になってもセクシーな格好でパーティーに行き男性を誘惑する女性は、呪いなんか関係なしに自分で自分の道をつくっています。貯金ゼロで病気になった人や、平気で仕事を辞めて次の仕事が見つからない人なんかは、家族や友達や会社から借金をします。借金を申し込まれるほうも、自分がそうなったら同じことをするということが分かっているので、結構気軽にお金を貸します。
このノリが、すなわち「呪い」とは逆のあっけらかんとした、後先を考えない考え方が、幸せそうに見える人生を形づくっているのです。男性も女性も同じです。
まあ、東南アジアの人たちと一緒に生活していると、それはそれでいろいろ大変なこともあるのですが、「呪い」から解放されたいと思っている人は、東南アジアに友だちを作って、彼らの生活をリアルに見てみることをおすすめします。
人生、なんとかなるもんです。(森山たつを)