電話よりもメールやLINEが連絡手段の主流となりつつある昨今、ビジネスシーンでもメールのやり取りがきわめて多くなっているに違いない。
そうなると気になるのが、仕事相手の文章の読みやすさだ。さっと文意が分かり読みやすいと感じるメールは人によってかなり異なるようで、ネット上では「もっと改行してくれ」「いやいや空行入れすぎは読みにくい」など、メールの体裁について様々な意見が書き込まれている。
「圧迫感がすごくて読む気が失せる」
Q&Aサイト「発言小町」に、「あえてメールをぎっちり書く人はいますか?」という質問が寄せられた(2016年12月3日)。
大手企業のIT部門で働いているという投稿者。最近会社に常駐するようになった業者の人が、メールに一切行間(空行)を入れないという。
自身は用件を書くごとに最低一行は空けていて、社内でも同様の人が多いとか。
「ぎっちり書かれると圧迫感がすごくて読む気が失せます...。逆に先方は私のスタイルは間延びしていてイライラするのかと思いますが」
と、メールのスタイルの違いにちょっと疲れているらしい。
他のユーザーには、あえて空行を入れないメールを書く理由、ほかに書き方で気を付けていること、迷惑していることを尋ねている。
ぎっちりをよしとする意見が多数
回答を見てみると、
「行間なしのぎっちり文章。読む気が失せますよね。読む立場に立って物事が考えられない人なのかなあと言う印象です」
と、投稿者と見方を同じくする意見も寄せられたが、少数派。多くは「空行が多いほうがイヤ」という書き込みだった。
「行を詰める理由は、縦の間延びを避けたいから。・人間の目は横の動きの方が得意・行間のせいで結論が出てこないのは、1枚で終わる説明を2枚に分けるようなもので、ムダ⇒横に長いのは右端で勝手に折れてくれるし、行間広めが好みならそう設定できる。でもハナから行空けをされていると詰められない。なるべく縦の動きは少なく全体を把握したいです」
と、メール全体の行数が増えて縦に延びるのが嫌だという人から、
「某一流IT大手の方は、若くてもプロジェクト3つ以上抱えてて、1日に来るメール量、半端無いです。1000件軽く越えますよ。空行あると、メール終わったのかと思って、見落とされます。申し訳ないけど、メール続いているのか確認のために、スクロールしてる暇無いです。メール開いた瞬間に判断して行動します」
と、経験から「空行は入れないで」と主張する人も。
「日本語英語問わず、行間を開けないのは普通の、当然の、正式な、書き方だよ。メールだって無意味に行間を開けた方が見にくい、無駄に画面(紙面)を使うよ」
「それは、ぎっちりではなく正規表現です。見易いように一行ずつ改行を入れるとかは、本来は不正規なのですよ。ITに強い人ならぎっちりの正規表現で送受信し、自分が見易いように自分だけの表示スタイルにメーラーなどで自動調整させます」
と、「むやみに改行するほうが間違っている」との指摘も寄せられた。
社会人デビューを控える学生向けサイト「フレッシャーズ マイナビ 学生の窓口」は、「読みやすいメールにするための行間&改行の使い方」を紹介している(16年3月26日)。
それによると、全く改行がされていないメールも改行してばかりのメールも読みづらいとして、20文字~30文字の区切りの良い文節で改行するのがよいと指導。空行は「冒頭の挨拶」「本文」「締めの挨拶」の切り替えで入れ、本文が長くなる時は120~200文字程度で空行を入れるべし、とアドバイスしている。(MM)