「奨学金、肩代わりします」 【知っておいてもいい企業2】

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社内試験合格が条件の企業も

   奨学金が社会問題化した数年前から注目されているのが、オンデーズです。眼鏡販売チェーンで、日本だけでなく海外にも事業展開しています。同社の肩代わり制度は「奨学金返還救済制度」。

「学生時に奨学金を受給しており、現在も返済を続けている社員の奨学金返済分を会社が加担する制度です。独自の社内試験に合格した社員を対象に、月々の返済額を給与に上乗せして支給します。」

と、同社の採用サイトにはあります。社内試験に合格しないと対象になりません。

   以前ご紹介したクロスキャットは、金融機関のシステム構築などを請け負うIT企業。ジャスダック上場企業で、2016年、JR品川駅近くに本社が移転となりました。同社の制度は、入社して1年目の冬ボーナス支給時点で100万円を上限に支給するものです。私が3月に取材したときは、制度実施を発表したばかりで、NHK、TBSなどテレビ局がニュースにとりあげたこともあり、会社説明会は満席でした。

   結婚式場などを運営するノバレーゼはユニークな福利厚生制度が多い企業です。数えたら16種類もありました。そのうちの一つが、奨学金返済支援制度です。入社5年目の時点でまず100万円を上限に支給。さらに入社10年目の時点でも同じく100万円を上限に支給。合計200万円まで肩代わりします。

   ITベンチャー企業のGOSPA(ゴスパ)は、2014年の設立。社員数70人と、前記の3社に比べればそれほど大きくはありません。同社の制度名は「奨学金買取制度」。入社時に申請した奨学金返済額分を毎月の給与に上乗せして買い取り(支給)する、とのこと。この制度は、中途採用も対象、と明記されています。

   立ち食いそばチェーン「ゆで太郎」を運営するゆで太郎システムは、入社してから3年間、毎月3万円まで支給します。3年間の累計額上限は108万円。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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