最近、「好きな彼の貯金額を、こっそり知る方法」とか「結婚相手に期待する貯蓄額、女性のホンネ!」などの記事を立て続けに目にした。クリスマス前で、それこそ現金な、恋愛からの結婚を意識する人が多いのかもしれないが、私はこの手の記事が大キライである。恋愛と結婚、そしてお金を結びつけているところが気に食わないのだ。
恋愛―結婚―お金に関連付け
なぜ「好きな彼の貯蓄額をこっそり知る」うんぬんの記事が気に食わないか。
昔と違って、今は「恋愛結婚」をする人がほとんどだから、結婚に愛が必要なのは言うまでもないだろう。ある程度のお金が必要なのも、分かる。しかし、それゆえ私たちは容易に「恋愛―結婚―お金」の3つを関連付けてしまう。特に女性の意識において強く結びついているそれは、「できればお金持ちと恋愛して結婚したい」という欲望となって現れる。恋愛結婚が主流の今、「愛は年収」。そこに私は、強烈な違和感をおぼえるのである。
「愛は年収」のコピーが話題になったドラマは、もうずいぶん前の2000年に放送された「やまとなでしこ」だ。松嶋菜々子演じる主人公は、愛する人と結婚したいと思っており、愛する人は年収が高くなければならない。こういう意識が多くの女性にあるから、あのドラマはヒットしたのだろう。でも本当に「愛は年収」だろうか(ドラマでは「そんなことないよ」というオチで、しっかりちゃっかり視聴者を安心させてくれたが)。