「愛は年収」に違和感あり! お金抜きで見える相手の姿は

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   最近、「好きな彼の貯金額を、こっそり知る方法」とか「結婚相手に期待する貯蓄額、女性のホンネ!」などの記事を立て続けに目にした。クリスマス前で、それこそ現金な、恋愛からの結婚を意識する人が多いのかもしれないが、私はこの手の記事が大キライである。恋愛と結婚、そしてお金を結びつけているところが気に食わないのだ。

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恋愛―結婚―お金に関連付け

   なぜ「好きな彼の貯蓄額をこっそり知る」うんぬんの記事が気に食わないか。

   昔と違って、今は「恋愛結婚」をする人がほとんどだから、結婚に愛が必要なのは言うまでもないだろう。ある程度のお金が必要なのも、分かる。しかし、それゆえ私たちは容易に「恋愛―結婚―お金」の3つを関連付けてしまう。特に女性の意識において強く結びついているそれは、「できればお金持ちと恋愛して結婚したい」という欲望となって現れる。恋愛結婚が主流の今、「愛は年収」。そこに私は、強烈な違和感をおぼえるのである。

   「愛は年収」のコピーが話題になったドラマは、もうずいぶん前の2000年に放送された「やまとなでしこ」だ。松嶋菜々子演じる主人公は、愛する人と結婚したいと思っており、愛する人は年収が高くなければならない。こういう意識が多くの女性にあるから、あのドラマはヒットしたのだろう。でも本当に「愛は年収」だろうか(ドラマでは「そんなことないよ」というオチで、しっかりちゃっかり視聴者を安心させてくれたが)。

北条かや
北条かや(ほうじょう・かや)
1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。近著『インターネットで死ぬということ』ほか、『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』などがある。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
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