同じ「日清」でも医療食品
同じく勘違いされやすいのが、日清医療食品。病院給食分野の大手です。名前に「日清」「食品」と付いているので、日清食品の関連企業と早とちりする学生が毎年続出します。それもあってか、日清医療食品のサイトの「よくあるご質問」には、
「当社は日清食品株式会社様とは一切関係がありません」
「社名は、初代社長・村田清次の『清』と、日本一の企業を目指すという気持ちを込めた『日』の字を合わせ、『日清医療食品』と命名させていただいております」
と記されている。
積水ハウスとセキスイハイム、これも紛らわしいです。
積水ハウスは1960年に積水化学工業のハウス事業が独立してできた企業で、1963年に現社名の積水ハウスとなります。その後、積水化学工業から独立し、現在は連結対象とはなっていません。
では、セキスイハイムはどういう由来なのでしょうか。積水ハウスの企業IR情報「よくある質問」には、歴史的経緯を説明したうえで、次のように記述しています。
「積水ハウスが母体の積水化学工業から独立した約10年後、積水化学工業が再度社内に住宅部門として『セキスイハイム』を設立しました。このように社名は良く似ているのですが、それぞれ違う工法、販売方針で営業しております」
セキスイハイムは、積水化学工業のブランド名称であり、販売会社の「東京セキスイハイム株式会社」などが各地にあります。積水化学工業のサイトには、歴史・沿革の1970年代でこう説明しています。
「積水化学の住宅事業の歴史は長く、1960年に『セキスイハウスA型』の試作に成功し、発足したハウス事業部を分社化、積水ハウス産業株式会社(現:積水ハウス株式会社)を設立しています。現在の住宅事業の本格的なスタートは、1970年に、セキスイハイム第1号商品『セキスイハイムM1』を開発したことに始まります」
ここから、工法の特徴などを社史の欄ながら300字以上説明しています。つまり工法が違うということを強調したいのでしょうが、擬人化してみると、なにやら複雑な人間関係になるのかもしれません。