今年はあなたも賢い納税者!? 減税効果を余さず享受するには

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   毎年、秋から年末にかけては年末調整、年が明けて2月16日から3月15日は確定申告。年末年始は税金の季節のド真ん中ともいえる。2016年は、史上最低金利で住宅ローンを組めば住宅ローン控除、話題のふるさと納税をすれば寄付金控除と、日頃無頓着だった税金の話に耳をそばだてる人も多いだろう。

  • 低金利時代、賢い納税者でありたいもの
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減税効果が大きい「税額控除」

   そもそも「控除」には、大きく分けて2つある。「所得控除」は控除される分の所得に税率をかけた金額だけ税金が安くなる。もう1つの「税額控除」は、一定額を税金からそのまま差し引くので減税効果が大きい。

   実は住宅ローンもふるさと納税も、減税効果の大きい税額控除だ。

   住宅ローンは、10年間、年末ローン残高の1%と40万円の小さいほうを所得税から毎年控除する。控除しきれない場合は、住民税からも課税所得の7%と13万6500円の小さいほうを限度に控除。会社員も初年度は確定申告が必要だ。

   ふるさと納税は、寄付金額のうち2000円を超える部分を一定の上限まで所得税、住民税から控除する。上限は課税所得に応じて決まる。会社員は寄付先が5自治体までなら確定申告は不要(ワンストップ特例制度)。ただし、他の控除などで確定申告する場合は、ふるさと納税も申告が必要だ。

「落とし穴」にご注意

   住宅ローン控除で気をつけたい落とし穴は、床面積が50㎡未満の物件は対象外であること。シングル向けなどコンパクトなマンションは適用されないのだ。

   また、「譲渡所得の3000万円特別控除の特例」とは併用できない。自宅を買い替えた際、高値で売れ、利益が出ると、最高3000万円まで控除できるが、住宅ローン控除とどちらが有利かという二択になる。

   ふるさと納税では、昨年からワンストップ特例制度で申告不要になったが、住宅ローン控除の初年度や医療費控除を受けるには申告しなければならず、この特例は使えない。また、住宅ローン控除や医療費控除を申告すると、ふるさと納税の上限の目安が下がる。年末は控除枠を使いきろうという人の駆け込みシーズンだが、注意が必要だ。

   さらに、寄付先の自治体からの返礼品は、税務上は一時所得とみなされる。50万円を超えた額の2分の1が給与など他の所得と合わせて総合課税される。

   減税効果をもれなく享受するには、落とし穴の在りかを事前に知っておくことだ。(阿吽堂)

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