「落とし穴」にご注意
住宅ローン控除で気をつけたい落とし穴は、床面積が50㎡未満の物件は対象外であること。シングル向けなどコンパクトなマンションは適用されないのだ。
また、「譲渡所得の3000万円特別控除の特例」とは併用できない。自宅を買い替えた際、高値で売れ、利益が出ると、最高3000万円まで控除できるが、住宅ローン控除とどちらが有利かという二択になる。
ふるさと納税では、昨年からワンストップ特例制度で申告不要になったが、住宅ローン控除の初年度や医療費控除を受けるには申告しなければならず、この特例は使えない。また、住宅ローン控除や医療費控除を申告すると、ふるさと納税の上限の目安が下がる。年末は控除枠を使いきろうという人の駆け込みシーズンだが、注意が必要だ。
さらに、寄付先の自治体からの返礼品は、税務上は一時所得とみなされる。50万円を超えた額の2分の1が給与など他の所得と合わせて総合課税される。
減税効果をもれなく享受するには、落とし穴の在りかを事前に知っておくことだ。(阿吽堂)