銀行に求められるコンサル視点 思いを「しくじり社長」に馳せ

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チェックすべき5項目とは

   具体的には以下の5つの項目を挙げました。

・ 使命感はあるか
・ 行動力はあるか
・ 目標達成意欲はあるか
・ 夢を語る力はあるか
・ 社員に対する愛情はあるか

   どれも重要な事項であり、企業経営者にはなんとしても備えていてもらいたい資質であります。

   「使命感はあるか」は、言い換えれば「自社企業活動の社会的意義をしっかりと意識しているか」ということ。それが失われてしまうと、カネ儲け主義に走って企業活動はおかしな方向に行きかねません。

   「行動力はあるか」は、要は経営者が口で指示するばかりでなく自らも動いていますよね、ということです。口ばかりで行動が伴わない内弁慶経営者に社員は決してついてきません。何かあった時、気が付けば社員はさっさと引いてしまい、「そして誰もいなくなる」。私はそんな会社も現実に見てきました。

   「目標達成意欲はあるか」。経営者自らに目標達成に対する執着心がなかったら社員が目標など意識するはずもありません。まず成長が期待できない企業であると言っていいでしょう。

   「夢を語る力はあるか」は、ビジョンの有無です。経営者が示す明確なビジョンを共有してはじめて、社員には自社に貢献する道が見えるからです。この「目標達成意欲」と「夢を語る力」の2項目に欠けていた経営者が意外に多かったと実感しています。

   そして、「社員に対する愛情はあるか」。これはある意味、他のどの項目よりも重要な、企業経営者に最も本質的に求められることかもしれません。辞めた社員の口から、あるいは業界の噂として「ブラック」と言われる会社の大半はこれです。業績が悪くなり、企業資産があるうちにと、社員の処遇も考えずに早々に会社を廃業させ、創業一族の取り分を優先して守った、呆れた社長がいましたが、まさしくこのタイプでした。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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