誰もが忙しく、つい急ぎ足になる師走の時期。歩くスピードについては、最近のアンケート調査で「高年収の人ほど速く歩いている」という結果が出て、ネットで話題になっている。
1000万円以上とは顕著な差
調査したのは「ドコモ・ヘルスケア」。同社製品のウェアラブル活動量計「ムーヴバンド3」の利用者にアンケートを実施したところ、回答者の年収と平均移動速度については正の相関にあることが分かった(調査期間:2016年3月~10月。回答者:1229人=男性735人、女性494人。年齢:19歳~77歳。16年11月21日公開)。ムーヴバンド3は、腕に着けて歩数・睡眠・消費カロリー・移動距離などを計測する健康サポートアイテム。
調査結果によると、日本の平均年収415万円(平成26年国税庁調査)を含む「年収400万円以上500万円未満」の人たちの平均歩行速度は、時速2.69キロ。これに対して「年収1000万円以上」の人たちは時速3.13キロ。すなわち日常生活での歩行速度に0.44キロの差があり、年収1000万円以上の人は、平均年収の人の約1.2倍の速度で歩いていることになる。
また、ボーナスと平均歩行速度について相関を調べたところ、同じように金額が多いほど歩行速度が速かった。ボーナス10万円未満の人が時速2.51キロであるのに対し、ボーナス150万円以上の人は3.14キロと約1.3倍の速度で歩いていた。
俗に「足で稼ぐ」などというが、その速さも重要ということなのだろうか。
「ビル・ゲイツは全力疾走か」
このニュースに対し、ツイッターでは、
「高年収ほど忙しさを早歩きでカバー?」
「これはすごく分かる。収入というか仕事できる人って、せっかちな人や自然と時間効率で動く人が多いから何するにも早い印象。もちろん個人差はあるが、周りの該当者も鬼のように歩くの早い」
「歩行速度と年収の関係はともかく、以前から早く歩く人は仕事も早いと思っていた。採用基準にしたいぐらい」
「忙しいから早く歩くのではなく、年収の高い人は無駄がないから何事も素早く行動してるのだと思う」
「確かに派遣労働者の人とかびっくりするほど歩くの遅い」
など、「一理ある」とする声が多数あがっていた。
もちろん、すんなりとは受けとめられない人もいるようで、
「は? 俺かなり早歩きだけど高所得ってわけじゃないけど。高齢者=無条件高所得の間違いだろ。いい加減にして」
「俺、他の人より歩行速度早いけど年収240万ぐらいなんだが...」
「概算時速3.8kmくらいだがアルバイターだぜw早歩きが趣味だと高額になればいいのになwww」
「じゃ、やや早足な僕は金持ちに見られてるのかねw」
「じゃあビル・ゲイツとかどうなってんの? 全力疾走?」
このように「一言物申したい」と次々異を唱えた。なかには、
「みんなが想像する『低所得者』はムーヴバンド3なんて買って使うだろうか...世帯所得がそれなりにある世帯の被扶養者が多いんじゃないの?」
「ただ単に貧困層が疲れ切ってるだけかと」
と、アンケート自体を斜に見る人も。
「健康にも収入にもいいけど、精神的にはどうなのだろう?」
と案じる声もあるように、早歩きが気持ちの焦りからのものであってはよろしくなかろう。あまり急ぎ過ぎてけがなどしては大変だ。急ぎ足で歩くときは周囲への気配りもお忘れなく。(KM)