季節の職場トラブルとして、夏は「エアコンの温度設定」、冬は「咳エチケットとしてのマスク着用」が思い浮かぶ。もともと「咳エチケット」は厚労省がインフルエンザ流行を防ぐために呼びかけを始めたものだが、普通の風邪でもマスクをするに越したことはないだろう。
「あからさまにすると感じ悪い?」
マスク着用のマナー理解には個人差があるようで、それが各職場でのトラブルにつながっているようだ。
Q&Aサイト「教えて!goo」を見ると「職場で風邪を引いているのにマスクをしない人について」、「風邪でセキをしているのにマスクしない人」、咳をしているのが上司で指摘しづらいという「咳き込む上司にマスクをしてもらう方法」などの相談が寄せられている。
2008年には、咳をしている本人が「職場で、風邪をひいている時にマスクをせず咳をするのが、そんなに悪いことでしょうか」と問う例もあった。厚労省の咳エチケットは2007年。ここ10年で社会にマスクが浸透してきた、ということなのだろう。
比較的新しい相談である「職場で風邪を引いているのにマスクをしない人について」では、職場に「菌を撒き散らかすようにマスクをせず、手やハンカチを当てることもなく2週間ぐらい咳をしている人」がおり、その人からうつったのか、同僚も風邪をひいてしまった。投稿者は「あからさまにマスクをすると感じが悪い」かと思って遠慮をしていたが、「マスクをしても良いでしょうか」とたずねた。すると、
「自己防衛のため、マスクOKです」
「私も身近なところで咳をしている人が居たら絶対にマスクをします。マスクって本来は他人に移さないようにするための物でしょうが、世界でSARSが流行した時から認識が変わりました」
「もし、何か言われたら『予防の為』と答えれば良い」
と、マスクをして当然だという回答が寄せられた。常識的ではあるが、職場の人間関係というのはなにかと遠慮が多いため、広く判断を求めたのか。