コートは裏地にこだわるべし なぜか?脱いだときその意味が

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   あっという間に秋は終わり、コートが必要な季節となりました。長年愛用していたロングコートもそろそろお疲れ気味なので、今年は思い切って新調しようと思います。

  • コートをおかけしましょう、と言われないときには
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裏地が外側にくるように畳む

   読者の皆様は、コート選びの基準は何でしょう?

   それぞれこだわりのポイントがあるかと思いますが、私は、「素材」はもちろんですが「裏地」も気になります。なぜならば、コートは訪問先や飲食店で預ける機会が多いからです。私自身もお客様からコートを預かりハンガーへかける際、手に持った瞬間に素材や手触り、軽さなどから「素敵なコートだな」と感じることが多々あります。

   特に裏地も良質な素材で脱ぎ着がしやすそうだと、「この方は裏地にもこだわるのね」と好感をもちます。同様に、預ける相手にも私のコートを品定めされる可能性があるので、余計にコート選びは慎重になります。まぁ、コートは他の衣類よりも高価な場合が多いので、失敗したくないというのが本音ですが。

   では、脱いだ後のコートは、手でどのように持っているでしょうか?

   そのまま軽く畳んで持ってはいませんか。ここでは企業訪問時をイメージしてお話ししますが、正しいコートの畳み方・持ち方は、以下の通りです。

   (1)コートを脱いだら両肩の部分に親指を入れて、クルンと裏返す。こうすると裏地が外側にきて、表地(外側)が内に入ります。
   (2)肩と肩が合わさるよう縦に折ってから、さらに上下を合わせ横半分折りにする。
   (3)この状態で腕にかけるか手で持つ
   (4)先方からコートかけを勧められない場合は、コートをさらに畳んで鞄の上に置く

   これでスマートな印象を与えます。なぜ表地が出ないようにするかというと、外側にある表地には、埃や汚れ・雑菌が付着している可能性があるからです。それらを室内へ持ち込むのはマナー違反です。裏地にこだわる意味、もうお分かりだと思いますが、畳んだときに自然と裏地がお客様の目に触れることになりますので。

   裏地がほつれていたり、生地が薄く破れそうになっていると、お客様に見られた時に恥ずかしいですよね。裏地側を出すことで表地をうっかりどこかに引っかけて傷つけることもありません。たまに受付で慌てて脱いで、クシャと畳んでいる方もいますが、「あ~、もったいない」と思ってしまいます。

   高価なコートを長く愛用するために、そしてスマートな印象を与えるためにも、コートの畳み方・持ち方に気を配りましょう。(篠原あかね)

篠原あかね(しのはら・あかね)
リクルートにて企業研修アシスタント、金融機関等での役員秘書を経てビジネスマナー講師として活動。2011年よりスマートコミュニケーションズ代表。ビジネスマナー、コミュニケーション、CS向上等の企業研修のほか、自身の宴会幹事経験をもとに「愛される宴会部長セミナー」も主催。著書に『宴会を制する幹事は仕事も制す。』『マンガ 黄金の接待』(監修)などがある。お客様や社内で愛されキャラになるコツを悩める社会人へ発信中。
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