「部下を叱れません。ほめることは、まあできるのですが。どうもなめられているようです」
この悩みは多いね。主な原因は上司たるもの部下を叱れなければならないと思っているからだ。ところがちょっと叱ると、すぐにパワハラだとかなんとか言われるんじゃないかと心配になってしまう。
叱られて嬉しいだろうか
でも考えてみてほしい。叱られて嬉しいだろうか。子どもだって父親や母親に叱られ続けると、やがて嘘をついたり、ごまかしたりするようになる。
私なんか、叱られるよりほめてもらうほうが俄然やる気が出るタイプだった。
有名な第二次世界大戦中の連合艦隊司令長官山本五十六元帥も次のように言っている。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」
山本五十六は、ほめて人を育てることを推奨している。叱るなんて一言も言っていない。ほめてこそ人は育つのだ。
私も経験があるけど、他人の短所はよく見えるけど、長所はなかなか見えないものなんだね。