若手でも評価が収入に響く時代 しどろもどろで上司は務まらぬ(高城幸司)

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上司が突き上げられる事件頻発

   この説明では納得できないSさんは質問を続けます。

「では、どうしたらA評価がもらえるか教えてください」

   この質問に対して上司はしどろもどろな回答しかできませんでした。他の同期のなかにA評価をもらっている人がいると思うと、上司に対して不信感だけが膨らんでしまったようです。

   若手社員も評価で報酬が変わる時代になり、上司が突き上げられる事件が職場で頻繁に起きています。その理由は、上司が部下の査定を細かくできないから。それに加えて、若手社員が人事評価に文句を言いづらい雰囲気があった職場が変わりつつあるのかもしれません。

   いずれにしても、上司は人事評価で部下を納得させるマネジメント力が大いに求められる時代になったと言えます。こうした若手社員の要望に対して上司は応えていく必要があります。

   そのために期初の目標設定を丁寧に行い、期中で状況確認を行い、さらに途中で目標達成が困難そうならサポートをしたり、目標の修正を行う、まさに「目標管理のPDCA(Plan、Do、Check、Action)」の徹底が必要です。上司も、「目標を定めないで仕事をスタートするなんてあり得ない」と感じる最近の若手社員の気質を考え、できなければ上司失格の覚悟が必要な時代になってきた、と自覚すべきなのでしょう。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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