中古住宅は新築に比べて安いが、リフォームが必要で費用負担が重い。リフォームローンもあるが、金利が高くて返済期間が短く、毎月の負担が大きい。
そこで購入をあきらめるか、あるいはリフォームを見送り、設備の傷みや部屋の汚れに目をつぶるかだ。
そうした問題解消のため、みずほ銀行や新生銀行、住宅金融支援機構などが中古住宅取得時に、リフォーム資金も住宅ローンと同じ条件で借りられるリフォーム一体型住宅ローンを扱い始めている。
性能向上リフォームの住宅取得に
そこにニュースが。この2016年10月から異次元の低金利といってもいい住宅ローンが登場している。住宅金融支援機構の「【フラット35】リノベ」だ。
このローンは、一定条件を満たす、性能向上のためのリフォームが行われた中古住宅を取得する場合、あるいは取得後にリフォームを行う場合、当初5年間または10年間の金利を0.6%引き下げる。
全期間固定金利で、返済期間15~20年なら当初10年間は0.33%から、21~35年でも0.43%から利用できる(金利は11月分)。
現在、メガバンクの変動金利型の金利は0.625%だから、それより低い金利で、しかも全期間固定で利用できる。
来年3月まで、予算達成で終了
現在、国は中古住宅やリフォーム市場を活性化しようと、さまざまな施策を展開している。しかし、なかなか成果が上がらない。そこで「【フラット35】リノベ」の登場となった。
対象は、低炭素住宅、長期優良住宅などの認定住宅のほか、耐震性能、省エネ性能、バリアフリー性能などに優れた住宅。通常のリフォームに比べると費用は高くなる。
「性能向上リフォーム推進モデル事業」とされ、適用期限は2017年3月31日の申し込み受付分まで。予算金額に達する見込みとなると受付終了となる。
0.3%台、0.4%台のローンがあれば、中古住宅購入を検討してみる価値があるのでは。(阿吽堂)