アイテムがあるだけでは不十分 社会で使えると証明するには

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試しに「冒険」してみること

   学生時代というのは「与えられる」期間です。学校に通っていれば、いろいろな人がアイテムをくれます。そして、道具袋の中身を充実させていくのが学生の仕事です。

   社会人になるとこれが「冒険をする」期間になります。今まで集めたアイテムを使って、自分でやることを見つけ、お金を稼いだり、誰かを守ったり、アイテムを手に入れたり、新しい場所に旅したりするのが、社会人の仕事です。

   大学4年間というのは、この「与えられる」期間と「冒険をする」期間の中間。学生時代に手に入れたアイテムを「装備」し、冒険をできるよとお披露目するのが就職活動なのです。

   従って、勉強をしてより多くのアイテムを手に入れると同時に、そのアイテムを装備して、試しに冒険をしてみることが大切です。冒険は、アルバイトでもいいですし、文化祭の実行委員でもいいですし、海外インターンシップでもいいです。

   このような冒険をした人は、就活の時に、

「私はこのような道具を持っています。そしてその道具を装備して○○を成し遂げたことからもお分かりいただけるように、きちんと使いこなすこともできます」

とハッキリ話をすることができるのです。

   就活で苦戦しがちな人は、そもそもアイテムをあまり持っていない人と、そのアイテムの装備の仕方が分からない人。装備をしていないと、外から見たときあなたがアイテムを持っているかどうかもわからないんです。

   不用意にありのままの姿を見せるとか、マニュアル本を使って持ってもいない道具を装備しているように見せるとかしてしまうと、面接をする側はその学生がどんな人か分からなくなり、分からないから採用しない、という結果になってしまいます。

   大学生のみなさんは、まず自分がどんなアイテムを持っているかを調べてみてください。アイテムが足りなそうだったら取りにいきましょう。ある程度そろっているようだったら、そのアイテムを使って小さな冒険にでて「装備」をしていきましょう。

   このことに早く気づけると「就活」という通過儀礼をスムーズに通過し、よい冒険の第一歩を踏み出せるようになります。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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