「お隣さんの柔軟剤の匂いがきつい」「空調の真下でブルブル」「オジサンのカップ麺すする音が気色悪い」......などなど、職場での席絡みのトラブルがしばしば報告される。
そこにまた新手の席トラブルが浮上、ネット上に「席替えしたら眩(まぶ)しすぎる!」という報告が。それも体に不調をきたしかねない、結構深刻な事情のようだ。
室内光も外光も遮るすべなく
「掲示板ミクル」に、「職場の席が眩しい」というトピックが立てられた(2016年9月17日)。
事務で1日中パソコンを使って仕事しているという投稿者。席替えで蛍光灯と窓からの光が眩しい場所になってしまいお困りの様子だ。
「部屋が広いためかなりの数」のLED蛍光灯がパソコンに向かうと視界に入り、朝は東の窓から、夕方は西の窓から光が差す。ブラインドを閉めてはダメというルールがあり、遮る術はないようだ。
増員で席替えをしたばかりで、投稿者の席は、光を除けば「業務上ここがベストな位置」とのこと。自分なりの対策としてパソコンの光度を下げ、パソコン用メガネもしているが、効果はイマイチで、
「眼精疲労も酷くなり、眩しいし頭痛やめまいもします」
とは、ちょっと心配だ。
「大きな会社なため私の一言で何か変えるのは難しく、相談もしにくい」という投稿者、「我慢するしかないでしょうか」と読者に泣き付いた。
「過剰アピール」で行け!
回答者の一人は、自身も眼精疲労を我慢し続けた結果自律神経を乱してしまったという経験の持ち主で、
「明らかに席の問題なら会社に席の移動を応じてもらいましょう 大きい会社ならそこらへんの倫理観念はあるのでは?『今の席では眼精疲労が酷くて業務に支障が出ます。席を変えていただけないと、お仕事がしたくても継続困難です』これで『ではお辞めください』と言われるなら相当ブラックですよ」
と、親身のアドバイス。同様の「行動を起こせ」という意見には、
「職場でサンバイザー被って真っ黒のサングラス掛けて大きなマスクすれば良いんだ!怪訝な顔されたら こうしないと眩しくて席にいられません と伝える 過剰アピール大事です」
という大胆な行動指南もあった。
そんなアドバイスも、ほとほと困った投稿者には救いになったようで、
「その作戦をしてまずは様子をみてみようかなと思います」
と、礼儀正しく受け答えしていた。
VDT作業職場のルールとは
ちなみに「JIS照度基準」では、事務所の机上の照度は750ルクス以上が推奨されているが、「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、VDT作業(パソコンのディスプレーなど表示機器を使う作業)者がいる職場については、
「ディスプレイを用いる場合のディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下、書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上とすること。また、ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること」
との定めがある。投稿者の職場の詳細はわからないが、JIS照度基準に則った照明だとすると、投稿者の作業内容ではかなり眩しそうだ。
ほかにも照明及び採光については、「ガイドライン」によると、
「室内は、できるだけ明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにすること」
「ディスプレイ画面に直接又は間接的に太陽光等が入射する場合は、必要に応じて窓にブラインド又はカーテン等を設け、適切な明るさとなるようにすること」
との規則がある。まずは「ブラインドを閉めてはダメ」というルールの見直しが必要なようだ。(MM)