人には「思い込み」あるもの 「怒り」手なずけ心身症を防げ

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意思疎通トラブルは増加の一途

   仕事のできる人たちは、腹を立てないように心身症にならないためのアンガーマネジメント10か条を実践しています。アンガーマネジメントは「怒りイライラをコントロールすること」です。

   そこで桂戴作先生の著書『心身症患者学入門』の「心身症にならないための10か条」をアンガーマネジメントの参考に紹介させていただきました。それは以下のようなものです。

(1)自分を偉いと思わぬこと

(2)背伸びしない、あるがままに

(3)ほどほどに(度を越さぬ)

(4)腹を立てずに横にしよう

(5)セカセカイライラするな

(6)心配事は生かせ

(7)ひがむな

(8)話し合え

(9)不要なことは忘れる

(10)感謝できる自分を作る

   冒頭の居酒屋での課長と部下の会話のように「職場トラブルの原因の80%は意思疎通の問題だ」といわれ続けて30年以上たちます。その間、通信手段はTV電話、メール、フェイスブックなどのSNSと格段に進歩しました。それにもかかわらず「意思疎通問題によるトラブル」「パワハラ」「うつ病」は増加の一途をたどっています。

   心理学には、「思い込み」「期待」「想定」についての分析があります。同じ会話でも受け手の解釈が異なります。ましてやメールなどでは限定している情報しか送れません。

   特に価値観などは、すべての人でそれぞれ異なると言っていいでしょう。意思疎通のトラブルが起きないようにするためには、人にはみな「思い込み」や固有の「価値観」があるということを前提に会話をすることが大切です。

   仕事のできる人はめったに腹を立てることはありません。桂先生の10か条を参考に「腹を立てずに、横にすること」を実践していきましょう。(佐藤隆)

佐藤隆(さとう・たかし)
現在、「総合心理教育研究所」主宰。グロービス経営大学院教授。カナダストレス研究所研究員。臨床心理学や精神保健学などを専攻。これまでに、東海大学短期大学部の学科長などを務め、学術活動だけでなく、多数の企業の管理職向け研修にも携わる。著書に『ストレスと上手につき合う法』『職場のメンタルヘルス実践ガイド』など多数。
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