仕事に忙殺されていると、私生活の諸々がおろそかになりがちだ。平日は帰宅したら食事をして寝るだけ、休日も疲れを取るために1日のんびりしたい、というアップアップ状態の人にとっては、部屋の片づけ・掃除などがつい後回したくなるのも仕方のないことではないか。
そう内心で言い訳して、部屋の散らかりようを放置していたら、耳の痛い話が聞こえてきた。「自宅が汚い人は仕事ができない」というのである。
仕事に自信がない人の傾向は
気になる説が掲載されているのは、扶桑社のビジネス情報サイト「ハーバービジネスオンライン」だ(2016年9月3日)。空間心理カウンセラーの伊藤勇司氏が、「仕事に自信がなく、稼げない人ほど、部屋に物を溜め込む傾向がある」と鋭く指摘している。
「自室に溢れ返っていた物の9割を捨ててみると、出費が減り、本当にやりたい仕事が明確に見え、集中力も高まった」という伊藤氏自身の経験を紹介し、「要注意」な部屋を列挙。
まず槍玉に挙げたのは、「トイレの中まで物が溢れていて便器がメチャクチャ汚い」ような部屋。最も汚れやすい場所を不潔にしている人は、不都合なことから逃げ出す傾向が強いと断じる。
続いて「冷蔵庫の中に賞味期限切れの食品がたくさんある」のは、ムダな考えや行動が多く、安易な目先の判断をしがちな人の特徴だとする。また、「クローゼットの中にブラックやくすんだ色の洋服が多い」のもよろしくない。稼げない、物を溜め込みやすい人が排他的な心理から、ダークな服を選ぶというのだ。
「食べかけ飲みかけの食品や脱いだままの洋服が散乱している」のは、物を大切に扱えない=自分自身も大切にできない傾向があるため。「使っていないけれど捨てられない物がたくさんある」状態は、現状を受け入れられず、夢ばかり追い求める心理の表れ、と明快。
仕事のマインドを研鑽する方法として、「捨てる」「磨く」「循環させる」の3つの基本行動を提唱している。