朝陽光を浴びると夜快眠
(6)一流の人は「朝起きて『今日もいい日だ』と言って陽光を浴びてから朝食をとる」
セロトニンは網膜が光を感じた時に活性化されます。「うつ病」の治療においても朝、陽光を浴びることが推奨されています。良質な睡眠のためには枕をかえるだけでなく体内時計を利用することです。朝のセロトニンの分泌は夜のメラトニン(睡眠にかかわる物質)の分泌を促し快眠に導くといわれています。つまり朝セロトニンを活性化すると夜の良質な睡眠も担保されます。
(7)一流の人は「朝は王様、昼は平民、夜は質素な食事をしている」
「メタボ」も「うつ病」も「生活習慣」と密接に関係しています。朝食抜きで満員電車に飛び乗り、夜は居酒屋でストレス解消......が定番コースの人も多いのではないでしょうか。夜遅い食事は、体内の血糖値を上昇させ、脳を興奮させ入眠困難や中途覚醒を招きます。不眠状態は、翌朝のセロトニン分泌を阻害します。カナダストレス研究所では「朝は豪華な食事、昼は普通、夜はシンプルな食事」を推奨しています。
(8)一流の人は「発酵食品」を食べる
「セロトニン製造工場」は腸だといわれます。腸で製造され、脳に運ばれます。昔から「腸は大脳の代理店」などという言葉があるように、脳と腸は密接な関係があります。快調ならぬ「快腸」を保つように、発酵食品やヨーグルトを積極的に食べるといいのです。
(9)一流の人は「トリプトファン」をよく食べている
腸でセロトニンを製造するための原材料が「トリプトファン」です。トリプトファンは良質なたんぱく質などに含まれています。肉、魚のほか、ミルク、チーズ、果物などです。バナナにも含まれています。かつて筆者がある有名企業で「メンタルヘルス講演」を行ったとき、「バナナとセロトニン」の話をしたら、翌日、社員食堂に「バナナを出してくれ」という要望が殺到したそうです。「そんなバナナ(馬鹿な)話」と思われそうですが本当です。一つの食品だけではなく、バランスよく食品を摂取することも食の基本です。
(10)一流の人は「夜中にパソコン、スマホはやらない」
はるか昔の話で恐縮ですが、「夢は夜ひらく」という歌が大ヒットしました。実は「ストレスも夜ひらく」のです。日中、多忙に紛れて忘れていたストレスが布団に入った途端に、重しの蓋が取れたように「ひらく」のです。眠れないから、つい真夜中にスマホやパソコンに向かってしまいます。眠れないままスマホをいじっている自分がいたら、そこで「ストレス状態」に気づき、ユックリ呼吸法をやってみましょう。スマホを置いて、本を手に取ってみましょう。(佐藤隆)